“はんこを押すだけ”の上司はもう不要、人とロボットが共に働く意味:協働ロボット(1/2 ページ)
デンソーウェーブは、「CEATEC JAPAN 2016」において、人と協調して働く小型産業用ロボット「COBOTTA」を出展し、人と協調してロボットが働く価値を訴求した。
デンソーウェーブは、「CEATEC JAPAN 2016」(2016年10月4〜7日、千葉市、幕張メッセ)において、人と協調して働く小型産業用ロボット「COBOTTA(コボッタ)」を出展し、人と協調してロボットが働く価値を訴求した。
軽作業の代替を行う「COBOTTA」
「COBOTTA」は2015年12月に開催された「国際ロボット展」で初めて出展した卓上サイズの小型の6軸ロボットアームである。安全柵なしで使える安全性能を備えている。また、手軽に持ち運ぶことが可能な小型軽量サイズであるため、従来の産業用に加え、教育現場や研究施設など幅広い分野で使用することが可能だとしている。
安全性を確保するために把持能力は500gとなっており、重作業を行うことはできない。ただ、小型軽量でどこでも設置可能なため、人間が従来行っていた軽作業を代替できるようにしたことが特徴である。
「CEATEC JAPAN 2016」では、2台の「COBOTTA」を組み合わせて実演デモを行った。デモでは1台の「COBOTTA」にカメラを持たせ、前を通る人の顔を認識。そのデータを基にもう1台の「COBOTTA」が似顔絵を描くというものだ。似顔絵の出来栄えは良いとは言い難いものだったが、同社が描きたかったのは「画像×軽作業」により「人が現在仕方なく行っている非生産的な作業を代替できる」ことだという。
デンソーウェーブ 東京支社 制御システム事業部 技術企画部 製品企画室 主任の榎本聡文氏は「例えば、画像と作業を組み合わせることで、大量の書類にハンコを押すような作業なども簡単に行うことができる。画像などについても固定カメラなどを設置すれば、書類のずれや向きなどが異なったときに判断できない可能性もある。ロボットに持たせることでさまざまな環境でも認識を行うことができ、さらにさまざまな種類の書類に正しくはんこを押すような動作が可能となる。専用の装置を導入するより柔軟で迅速な作業代替が行える」と可能性について述べている。
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