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ドローンが機械学習で自律飛行、“らせん学習”で進化人工知能(1/2 ページ)

Preferred Networksは「CEATEC JAPAN 2016」において、ドローンの自律飛行デモを公開した。同デモではドローンの自律飛行用プログラムだけでなく、シミュレーションプログラムも機械学習により進化させる「スパイラル学習法」を採用したことが特徴だ。

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 Preferred Networks(以下、PFN)は、「CEATEC JAPAN 2016」(2016年10月4〜7日、千葉市、幕張メッセ)において、ドローン(無人航空機)の自律飛行デモを公開した。同デモではドローンの自律飛行用プログラムだけでなく、シミュレーションプログラムも機械学習により進化させる「スパイラル学習法」を採用したことが特徴だ。

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PFNがCEATEC JAPANで披露したドローンの自律走行の様子

 機械学習ベンチャーであるPFNは、自然言語処理技術、機械学習技術分野で事業を行うベンチャー企業Preferred Infrastructure(以下、PFI)から、IoTに特化して2014年10月に独立。エッジへビーコンピューティング技術、分散インテリジェンス技術、機械学習技術、深層学習技術、映像解析技術などに強みを持つ。業界のトップ企業との提携で注目を集めており、トヨタ自動車やファナックなどと提携し、機械学習を活用した共同開発などを進めているところだ※)

※)関連記事:製造業IoTに新たなデファクト誕生か、ファナックらが人工知能搭載の情報基盤開発へ

「ぶつからないクルマ」のドローン版

 トヨタ自動車とPFNでは2016年1月に米国ネバダ州ラスベガスで開催されたコンシューマーエレクトロニクス展「2016 International CES」で自動車の自律走行デモを実施。分散機械学習により「ぶつからない」ようになった自動車が自律的に走り回った。さらにその中を人間の“意地悪な運転”の自動車が走行しても、各自動車が自律的に判断を行い「ぶつからない」運転を実現していた。

「分散機械学習のデモンストレーション」のイメージ動画(クリックで再生) 出典:トヨタ自動車

 今回、「CEATEC JAPAN 2016」に出展したドローンの自律飛行のデモは、この「2016 International CES」で実施した自動車の自律走行の「ドローン版」である。1台のドローンがスポットライトを目的地として自律飛行をするというもので、目的地に無事に到達すれば“報酬”を与えるという形で深層強化学習を行った。一方、赤いライトの線は飛び越えてはならず、これにぶつかると“罰則”を与えるようにした。これにより、次々に変わる目的地と障害に対して、自律的に常に向かい続けるというデモを披露している。

 「今回のデモでは複数台のドローンを用いてはいないが、制約になったのは制御技術ではなく、ケーブルの存在。電池の問題で飛行時間が限られるので、電源ケーブルを接続しているが、複数台を飛ばすとこれらが絡まるため、今回は単機での自律飛行とした」(PFNの説明員)

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PFNがCEATEC JAPANで披露したドローンの自律走行デモ。深層強化学習により、ドローンは自律的にスポットライトに向かう。その際に赤いライトは飛び越えない(クリックで拡大)
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ドローンの自律飛行における認識の様子(クリックで拡大)

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