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「空飛ぶ基地局」実現へ、ドローン用いてドコモが実験開始
NTTドコモが携帯電話を搭載したドローンを“空中基地局”として飛行可能とする試験局免許を取得、実証実験を開始する。
NTTドコモは2016年9月9日、携帯電話を搭載したドローンを“空中基地局”として飛行可能とする試験局免許を同年9月6日に取得したと発表した。
総務省より取得した試験局免許(「無人航空機における携帯電話の利用に係る実用化試験局の免許」)を用い、携帯電話を搭載したドローンによって、上空での通信品質確認や地上携帯電話ネットワークへの影響などを検証する。
携帯電話網は基本的に地上での運用が想定されており、上空での基地局運用は法令によって禁止されている。しかし、ドローンなどへの搭載需要が高まっていることもあり、2016年夏の省令改正により、既存局の運用に影響の出ない範囲での試験導入が可能とされている(総務省「無人航空機における携帯電話等の利用の試験的導入」)。
試験局免許を取得したことから、NTTドコモでは通信品質や既存ネットワークへの影響などの検証に加え、ドローンの遠隔制御や撮影映像のリアルタイム伝送などについても実験を行う予定としている。
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