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製造業はIoTを収益化できるのか、ソフトライセンス管理の仕組みで実現:製造業IoT(2/2 ページ)
デジタルセキュリティベンダーのGemalto(ジェムアルト)が、IoT(モノのインターネット)サービスの収益化ソリューションなどについて説明。同社が世界トップシェアを握るパッケージソフトウェアなどのライセンス管理の仕組みを適用することで、製造業がIoTを活用したサービスに取り組む際の課題として挙げられている収益化に貢献できるとした。
IoTセキュリティは自動車と製造で検討が進む
IoTセキュリティについては、PKI(公開鍵基盤)を用いた通信の秘密鍵を安全に保安するHSM(Hardware Security Module)を紹介した。ジェムアルトのHSMは、通信を暗号化する際に最も高いレベルのセキュリティが求められる秘密鍵を扱うハードウェアだ。主に、認証局との間で秘密鍵と電子証明書をやり取りする際に用いられており、米国のセキュリティ規格FIPS 140-2で、物理的に秘密鍵を守れるレベル3までをサポートしている。
ジェムアルト アイデンティティ&データプロダクション事業部 ビジネスデベロップメント ディレクターの木村優一氏は「IoTセキュリティで、現在急速に検討が進んでいるのが、自動運転技術の開発が進む自動車と、インダストリー4.0に代表されるスマートファクトリー化が加速する製造、セキュア・マニファクチャリングだ」と語る。同社のHSMも、自動車、セキュア・マニファクチャリングの両分野で採用が広がっているという。
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