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自動車設計の効率化に向け、シミュレーションライブラリを提供:CAEニュース
米エクサとエクサ・ジャパンは、デンソーとパートナーシップを締結した。これによりエクサは、デンソーの熱関連製品をシミュレーションできるデータベースを作成し、自動車メーカーに提供する。
米エクサとエクサ・ジャパンは2016年7月14日、デンソーとパートナーシップを締結した。このパートナーシップにより、自動車メーカーとサプライヤーによる車両開発プロセスの変革を目指す。
エクサは、デジタルシミュレーションプラットフォームを用いて、同社の流体シミュレーションソフト「PowerFLOW」で利用可能なデンソーの熱関連製品のシミュレーションデータベースを作成する。このデータベースは、事前検証した上で、両社が認めた自動車メーカーなどの取引先に提供される。
自動車メーカーは、開発の初期段階でデンソーの技術と部品をシミュレーションすることにより、設計後期での車両設計変更を減らすことができる。手戻りによる時間と労力の無駄、およびコストの削減にもつながるという。
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