無償3D CAD「FreeCAD」で歯車の設計に挑戦!:無償3D CADレビュー(1/4 ページ)
無償なのにいろいろな機能を備えたオープンソース3D CAD「FreeCAD」。今回は、FreeCADを使った歯車の設計とモデリングにチャレンジする。
フリー(無償)の3D CADソフト「FreeCAD」を試す
歯車は、回転運動を加減速させるためには不可欠な機械要素です。歯車の製作には特殊な機械を必要とするため、歯車の設計は機械設計を専門とする人たちに限られていました。しかしながら、3次元CADによるモデリングと3Dプリンタの普及により、簡単に試作できるようになりました。今回はFreeCADで歯車をモデリングしてみます(関連記事:無償3D CAD「FreeCAD」で板カムの設計に挑戦!)。
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FreeCADには、歯車の設計ツールも標準で搭載されています。図1はFreeCADの歯車設計ツールの設定画面です。
入力欄に適当な数値を入力し、「OK」をクリックすると、図2に示すような歯車断面曲線が出来上がります。
出来上がりを見ながら入力しなおすといった方法もありますが、必要な歯車形状を得るには、入力項目の意味を理解しておく必要があります。従って、はじめに、歯車の基本について説明し、FreeCADを使って歯車の3次元形状をモデリングします。
歯車設計の基本
機械製図では、歯車は図3に示すように簡略化された円で表し、諸元を注記として記載します。これは、歯車は専用の機械で加工するため、図面には詳細な形状を記載する必要がないためです。もちろん設計者は図面記載の歯車の形状については理解しています。
次に、歯車の寸法と設計の概略について説明します。歯車の寸法で最も重要なものは基準円です。基準円はピッチ円とも呼ばれ、図3では一点鎖線で示した円です。基準円の直径とモジュールと歯数には、(1)式に示す関係があります。
基準円径=モジュール×歯数……(1)
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