自動運転宅配サービス「ロボネコヤマト」はなぜ“実用実験”なのか:自動運転技術(1/3 ページ)
ディー・エヌ・エー(DeNA)とヤマト運輸は、自動運転技術を活用した次世代物流サービスの開発を目的とする実用実験プロジェクト「ロボネコヤマト」を発表した。2017年3月から1年間、政府が指定する国家戦略特区で実施する。
ディー・エヌ・エー(DeNA)とヤマト運輸は2016年7月20日、東京都内で会見を開き、自動運転技術を活用した次世代物流サービスの開発を目的とする実用実験プロジェクト「ロボネコヤマト」について発表した。2017年3月から1年間、政府が指定する国家戦略特区で実施する計画だ。
今回のロボネコヤマトでは、ヤマト運輸の宅配サービスの利用者が希望する時間と場所で荷物を受け取れる「オンデマンド配送サービス」と、地域の複数商店の商品をインターネット経由で購入した利用者に一括して配送する「買物代行サービス」についての実用実験を行う。
なお、ロボネコヤマトは“実用実験”となっており、DeNAが子会社のロボットタクシーなどともに行っている自動運転車の“実証実験”とは一線を画している。これは、今後実用化が進むであろう自動運転技術が配送車に搭載されることを前提として、新たな物流サービスに対してどのようなニーズや課題があるかを見定めて行くことを目的としているからだ。
現時点では、ロボネコヤマトに適用する自動運転技術は未定であり、2017年3月から始める実用実験でも当初は配送車に自動運転技術は適用しない。実験期間内で、一部自動運転を導入したサービスなどを展開する予定があるだけだ。自動運転車を使った、次世代物流サービスの本格的な“実証実験”は、ロボネコヤマトにおける実用実験の結果を踏まえて2018年以降に検討することになる。
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