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概念設計からAR、複合最適化まで、3Dデータの活用提案が多数DMS2016(2/4 ページ)

「第27回 設計・製造ソリューション展(DMS2016)」ではCADベンダーを中心に3Dデータをより活用するための提案が目を引いた。CAEでは注目材料の解析や複合最適化に関する展示が見られた。

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コンセプト段階での機能確認

 ソリッドワークス・ジャパンはDMSでは初披露となる、メカニカル概念設計ツール「SOLIDWORKS Conceptual Designer」のプレゼンテーションを行っていた。機械部品の詳細な開発の前に、ラフなスケッチを取り込んで概念設計モデルを素早く作成、機構シミュレーションを行ったり関係者からのフィードバックを取得したりする仕組みを備える。

 デモンストレーションでは、搬送機構の設計を十分に検討しなかったばかりに搬送物がスロープの途中で止まってしまった例を紹介。設計前にConceptual Designerで「ポンチ絵を動かす」ことで、こういった設計後に気付くような課題を確認することができる。

(左)ポンチ絵を取り込み、動くモデルを作っているところ。(右)「モーションシミュレーション」で搬送物をコンベア上に押し出す動作を実行する。

 同社のブースではケー・シー・シー・商会によるリアルな立体のように見えるディスプレイ「DREAMOC POP3」による3D CADデータの投影を行っていた。2016年秋には車を丸ごと投影できるサイズの製品も発売予定とのことだ。


SolidWorksの3Dモデルが回転している様子。

位相最適化を使いやすく、3D PDF出力

 オートデスクのブースでは3D CADのAutodesk Inventor(Inventor)の紹介などを行っていた。Inventorの最新版「Autodesk Inventor 2017」(Inventor 2017)で正式に登場した機能の1つが「シェイプジェネレーター」だ。これは設計の構想段階で、自動で肉抜きなどを行いながら、最小重量で目的の強度を保つような形状を生成できる。従来は変形してほしくないところは個別に数値で指定していく必要があったが、今回はマウスで領域をざっくりと指定できるようになった。またせっかく形状を生成しても細かすぎて作れないといったことを避けるため、最低幅の条件を前もって指定することもできる。

 またInventor 2017では3D PDFの出力ができるようになった。「従来、DWFの配布を行ってきたが、PDFの要望は多かった。3DモデルがPDF上で表示されることのインパクトは大きいと思う。これをきっかけにより多くの人に3Dの世界へ足を踏み入れてもらえれば」(説明担当者)。

 オートデスクは専用ウェブサイトで要望やアイデアを募集しており、3D PDFもその中で実現したという。サイトは英語だが書き込みは日本語でも大丈夫なので、日本のユーザーも積極的に要望を出してもらえればということだ。

(左)シェイプジェネレーター機能によって32%軽量化した例。(右)Inventor最新版の機能を紹介していた。

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