次世代のモノづくり環境を支援する専任組織を設置:製造マネジメントニュース
電通国際情報サービスは、スマートファクトリー化を支援する専任組織「DER推進室」を設置すると発表した。設計、製造領域における同社グループの知見とノウハウを生かし、次世代モノづくり環境の構築を支援する。
電通国際情報サービス(ISID)は2016年6月22日、スマートファクトリー化を支援する専任組織「DER(Digital Enterprise Realization)推進室」を同年7月1日付けで設置すると発表した。
インダストリー4.0をはじめとする世界の産業革新の流れは、日本の製造業にも大きな影響を与えつつある。これまでも、設計開発領域ではデジタルデータが蓄積されてきたが、センサーの普及やIoT(モノのインターネット)の進展により、生産設備や出荷済製品からのデータ収集・蓄積も可能になってきた。これにより、デジタルデータの活用によるモノづくりの高度化と新たな顧客価値を創出する「デジタルエンタープライズ」への動きが加速している。
今回設置されるDER推進室は、デジタルエンタープライズの一要素であるスマートファクトリー化を推進するための専任組織だ。スマートファクトリーとは、CAD/CAE/PLMなどのシステムに蓄積された設計情報と、工場における製造工程、品質、在庫、リソースなどの実績情報を高度に連携させることで生産の最適化を図る、次世代のモノづくり環境を指す。新組織は、このスマートファクトリー化に向けたコンサルティングやメソッドの提供からシステム構築・運用までを、トータルでサポートしていく。
また、ISIDでは以前から設計開発分野で連携してきたシーメンスPLMソフトウェアとの連携を強め、設計・製造領域におけるISIDグループの知見とノウハウを生かして、次世代モノづくり環境の構築を支援していくという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 鹿児島の病院が歩む、アジアNo.1女性医療機関への道のり
鹿児島県の相良病院とシーメンス・ジャパンは、最先端の乳がん治療などを行う女性医療センターの設立・運営に関するパートナーシップの基本契約を締結した。相良病院は、シーメンスのコンサルテーションと最新の画像診断装置や治療装置を導入して2018年8月に開設する新病院により、アジアNo.1の女性医療機関となることを目指す。 - 「NX」の戦略を紹介――タッチパネル操作やCAEで点群利用のデモも
シーメンスPLMソフトウェアはユーザーイベントの中で、「NX」の最新バージョンである「NX10」の新技術や開発方針、製品ラインアップの強化などについて語った。 - リアルなものづくりを支援するPLM ― Teamcenter
製造業を取り巻く厳しい経営環境の中で、高い次元のQCDを達成するにはITツールによる業務支援が不可欠である。本連載はPLM、ERP、SCMなど製造業向けの代表的な業務支援ソフトウェアの特徴をレポートしていく。 - 制御システムを狙ったマルウェア「Stuxnet」って何?
制御システム技術者が知っておくべきセキュリティの基礎知識を分かりやすく紹介する本連載。2回目は、世間を騒がせたマルウェア「スタックスネット(Stuxnet)」とは何なのか、ということを解説する。 - JTフォーマットを使いこなすツールの充実度は?
国際標準化機構(ISO)に承認されたJTフォーマットを解説する本連載。3次元(3D)製品情報を軽く取り扱えることが特徴ですが、使いこなすには各種連携アプリケーションの充実が欠かせません。3回目となる本稿では、ソフトウェア開発ツール「JT Open Toolkit」や関連アプリケーションなどを紹介します。