「SQL Server 2016」で産業用ロボットの故障予兆分析、ISIDがサービス展開へ:製造業IoT(1/2 ページ)
日本マイクロソフトは東京都内でデータベースプラットフォーム「SQL Server 2016」の説明会を開催。同会では、電通国際情報サービス(ISID)から、SQL Server 2016を活用した産業用ロボットの故障予兆分析サービスについて説明があった。
日本マイクロソフトは2016年6月28日、東京都内でデータベースプラットフォーム「SQL Server 2016」の説明会を開催。同会では、電通国際情報サービス(ISID)から、SQL Server 2016を活用した産業用ロボットの故障予兆分析サービスについて説明があった。
ISID 戦略ビジネス推進本部 データサイエンス・イニシアティブ・ユニット データサイエンス営業推進部 アシスタントマネージャーの荻野博裕樹氏は「設備保全にはさまざまな課題がある中、当社は故障予兆技術によってダウンタイムにいる経済的な損失を防ぐ取り組みを進めている」と語る。
同社は2013年12月に、米国の産学連携拠点の1つであるIMSセンターからスピンアウトしたベンチャー企業のPredictronics(プレディクトロニクス)と提携。プレディクトロニクスは、さまざまな製品/装置などの故障予兆分析の技術を有しており、ISIDはプレディクトロニクスの技術を顧客のプラットフォームに組み込むなどしている。現在までに、国内の大手製造業向けで既に20社以上の実績があるという。
ただし事業展開としては、プレディクトロニクスの技術を基にした、数値解析ソフトの「MATLAB」で構築した故障予兆分析アルゴリズムの提供が中心であり「故障予兆サービス」の提供に放っていなかった。「大手製造業であれば、アルゴリズムを顧客のプラットフォームに組み込んで行くという手法でも対応できる余力がある。しかし、中小の製造業からは『ぜひアプリケーションやサービスとして提供してほしい』という要望が強かった」(荻野氏)という。
説明会で紹介した「Predictive Maintenance for Robot on SQL Server 2016(以下、PM4R on SQL Server 2016)」は、プレディクトロニクスの技術をSQL Server 2016で加わった新機能を使って、産業用ロボットアームのモーター故障予兆分析プラットフォームとしてサービス化したものだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.