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三菱自/日産の軽4車種で新燃費値が確定、軽自動車税の減税対象外にエコカー技術

国土交通省は、三菱自動車が開発/生産する軽自動車4車種について、自動車技術総合機構でJC08モード燃費を測定し直した結果を発表した。測定試験の結果、4車種は全ての年式/グレードで、燃費がカタログに掲載されている諸元値を下回っていた。現行モデルの一部グレードは諸元値より15%低く、エコカー減税の対象外となるグレードもある。

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 国土交通省は2016年6月21日、三菱自動車が開発/生産する軽自動車4車種について、自動車技術総合機構でJC08モード燃費を測定し直した結果を発表した。測定試験の結果、三菱自動車の「eKワゴン」「eKスペース」、日産自動車の「デイズ」「デイズルークス」は全ての年式/グレードで、燃費がカタログに掲載されている諸元値を下回っていた。現行モデルの一部グレードは諸元値より15%低かった。

dayzeK 日産自動車と三菱自動車のパートナーシップ、NMKVで企画した「デイズ」(左)と「eKワゴン」(右) (クリックして拡大) 出典:三菱自動車、日産自動車

 三菱自動車はこれらの測定結果を踏まえて同日に燃費の修正値を申請しており、2016年7月上旬をめどに該当4車種の生産/販売を再開する。排出ガス値は平成17年基準排出ガス75%低減レベルを満たしているが、大半のグレードでエコカー減税の減税率が下がる。一部グレードはエコカー減税の対象から外れる。

不正4車種の本当の燃費は

 三菱自動車は前述の軽自動車4車種について、走行抵抗値を正規の方法で測定せず、測定値を改ざんしたり実測せずに計算のみで算出したりして、燃費を測定する国土交通省に届け出ていた。4車種のカタログの諸元表に掲載されている現在の燃費値は不正な走行抵抗値に基づいている。

 三菱自動車の不正の悪質さを明確にするためにも、国土交通省は客観的な立場から本来の燃費を測定する作業を進めてきた。本来は自動車メーカーに測定を任せていた走行抵抗値も、国として計測し直した。

 この結果、現行のeKワゴン/eKスペース/デイズ/デイズルークスの本来の燃費は、諸元表に掲載されている値を最大で15%下回っていた。

 eKワゴン/デイズに設定された複数のグレードのうち、燃費の良好さをセールスポイントとする燃費訴求グレードは諸元値の30.4km/l(リットル)に対し、国土交通省の測定では諸元値より14.1%低い26.1km/lだった。競合モデルであるダイハツ工業の「ムーヴ」、スズキの「ワゴンR」、ホンダの「N-WGN」の中で最も悪い燃費値だったということになる。

 その他のグレードや、eKスペース/デイズルークスの各グレードに関しても7%以上下回る結果が示された。

国土交通省が測定した結果、三菱自動車の不正な燃費を下回る値が出た
国土交通省が測定した結果、三菱自動車の不正な燃費を下回る値が出た (クリックして拡大)

 国土交通省は、生産を終了した年式についても調査した。eKワゴンとデイズは2013年6月に発売し、14型と15型が過去に販売された。2014年2月発売のeKスペースとデイズルークスは現行モデル以外に15型が販売されていた。これら全ての年式の測定試験でも、諸元値の燃費を5〜10%下回っていることが明らかになった。

4車種の販売再開は7月上旬、軽自動車税の減税は一部グレードのみに

 三菱自動車は国土交通省の測定試験結果を踏まえて新たな燃費値を申請した。新たな燃費値は国土交通省の測定結果よりも若干低い。これにより燃費基準の達成率がランクダウンし、減税内容も変わる。eKスペースの四輪駆動/ターボ搭載グレードは平成27年度燃費基準達成車ですらなくなるため、エコカー減税の対象からは完全に外れる。

 軽自動車税の減税を受けられるのはeKワゴンとeKカスタムの燃費訴求グレードのみで、軽減率が下がる。eKスペースは全てのグレードで軽自動車税の減税対象から外れる。自動車取得税と自動車重量税は軽減率が下がるものの、一部グレードを除いて減税を受けられる。

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