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生産現場の改善にIoTをどのように活用すべきか:トヨタ生産方式で考えるIoT活用(5)(2/5 ページ)
日本型モノづくりの象徴ともいうべき「トヨタ生産方式」。本連載では多くの製造業が取り入れるトヨタ生産方式の利点を生かしつつ、IoTを活用してモノづくりを強化するポイントについて解説していきます。第5回は、生産現場の改善にIoTを活用する考え方について説明します。
トヨタ生産方式における生産管理指標とは
現場のモノづくりの状況は生産管理指標(KPI)で把握をします。
人間で例えますと健康状態を血圧、体重、体脂肪などで判断することと同じことです。
トヨタ生産方式のモノづくりが健全かどうかは、一般的には可働率、不良率、生産稼働率で判断をします。各指標の目的と計算式について図表をご参考下さい。
トヨタ生産方式=JITにより在庫を持たないことが常識とされていますが、実態は適正在庫を確保しています。しかし確保している在庫は、基本的に数時間分に過ぎません。国内は、ボディメーカー(完成車組み立てメーカー)と部品メーカー、部品保管を行う外部倉庫が集積しているため、この仕組みが成り立っています。海外のように船、貨物列車、運搬車両を乗りついで物がやっと届くような拠点では適正在庫量も多くなります。従って、今後は基準在庫量の管理も重要です。
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