大型ハイブリッドトラックの燃費を17%改善、IHIと共同開発の電動過給機で:人とくるまのテクノロジー展2016(1/2 ページ)
UDトラックスは、「人とくるまのテクノロジー展2016」において、IHIと共同開発中の電動スーパーチャージャーを披露した。トラックのハイブリッドシステムに電動スーパーチャージャーを組み合わせると、燃費を最大で17.6%改善できる見通しだ。
UDトラックスは、「人とくるまのテクノロジー展2016」(2016年5月25〜27日、パシフィコ横浜)において、IHIと共同開発中の電動スーパーチャージャーを披露した。トラックのハイブリッドシステムに電動スーパーチャージャーを組み合わせると、燃費を最大で17.6%改善できる見通しだ。エンジンのダウンサイジングを図りながら加速性能を維持でき、ハイブリッドシステム自体の小型軽量化も図れるという。都市間走行での燃費性能や加速性能を向上させることで、大型トラックのハイブリッド化を推し進める。
大型トラックはハイブリッドだと燃費が悪くなる
大型トラックはハイブリッド化が遅れている。大型トラックが多く使われる都市間の輸送で高速道路を走行する場合、燃費改善効果が少ないためだ。
UDトラックスの車両総重量20〜25トントラックのディーゼルエンジンモデルは、燃費がおよそ4km/lだ。ハイブリッドシステムを搭載することにより、都市内の走行に限ればモーターのアシストによって4.8km/l程度まで改善するが、高速道路を走行中は燃費はディーゼルエンジンモデルと同等か、それよりも悪化する場合があるという。
ハイブリッドシステムのバッテリーや駆動用モーターによって貨物の積載量の減少につながるので、単純にハイブリッドシステムを大型化して必要な走行性能を確保するのも難しい。
こうした状況を踏まえて、UDトラックスは高速道路を走行中の燃費改善に取り組んだ。ポイントは、電動スーパーチャージャーの活用とエンジンのさらなる小排気量化だ。
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