「トヨタ“生産”方式」という呼び名が生み出す誤解
MONOist製造マネジメントフォーラムでは、このゴールデンウイークの前と後で新連載を開始しました。1つはトヨタ生産方式の“達人”である鈴村尚久氏による「鈴村道場」です。もう1つは、製造業における設計書や取扱説明書といった「ドキュメント」の作成に関する課題を取り上げる「製造業ドキュメンテーションの課題」です。
⇒連載「鈴村道場」第1回:その改善はトヨタ生産方式の「本質」を外している
⇒連載「製造業ドキュメンテーションの課題」第1回:自動車メーカーも取り組み始めた取扱説明書Web化の意味
今後も定期的に記事を掲載していきますので、両連載ともにご注目ください。
さて、鈴村道場の第1回記事では、鈴村氏の考えるトヨタ生産方式の本質について、具体的な事例を挙げながら解説しています。この記事を読みながら考えたのは、トヨタ生産方式の“生産”という言葉にとらわれ過ぎてはいけないということです。
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- その改善はトヨタ生産方式の「本質」を外している
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