マツダの構造改革は第2ステージへ、2018年度までの3年間で6車種を投入:製造マネジメントニュース(1/2 ページ)
マツダは、2015年度(2016年3月期)決算を発表するとともに、2016〜2018年度の3カ年で実施する中期計画「構造改革ステージ2」の概要を発表。同中期計画の期間中に、派生車1車種を含む新型車6車種を市場投入することを明らかにした。
マツダは2016年4月27日、2015年度(2016年3月期)決算を発表するとともに、2016〜2018年度の3カ年で実施する中期計画「構造改革ステージ2」の概要を発表した。
2015年度は売上高が前年度比12%増の3兆4066億円、営業利益が同12%増の2268億円、経常利益が同5%増の2236億円、当期純利益が同15%減の1344億円となった。グローバルの販売台数は、日本が同3%増の23万2000台、北米が同3%増の43万8000台、欧州が同12%増の25万7000台、中国が同10%増の23万5000台、その他市場を含めた合計では同10%増の153万4000台と国内外ともに着実な成長を遂げた。なお、当期純利益が減益となっているのは、タカタ製エアバッグインフレータによるリコール費用として407億800万円の特別損失を計上したためだ。
おおむね好調な業績で推移したこの2015年度は、同社が2012年2月に策定した中期計画「構造改革プラン」の最終年度に当たる。新世代技術「SKYACTIV」をてこにした構造改革プランにより、2009〜2011年度まで4年連続の最終赤字から2012年度には黒字反転し、2013年度からは販売台数、営業利益とも成長を続けてきた。
この構造改革プランの総括として「SKYACTIVによるビジネス革新」「モノ造り革新によるコスト改善の加速」「新興国事業強化とグローバル生産体制の再構築」「グローバルアライアンスの推進」の4点を挙げた。
SKYACTIVによるビジネス革新では、SKYACTIVと「魂動」デザインによる商品力の向上が大きく貢献し、2016年度のグローバル販売台数は2011年度から23%増えた。2015年6月発売の4代目「マツダ ロードスター」が、2015〜2016年「日本カー・オブ・ザ・イヤー」、2016年「UKカー・オブ・ザ・イヤー」、そして2016年「ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー(WCOTY)」を受賞するという成果も得られている。SKYACTIV搭載比率は86%まで増加しているという。
新興国事業強化とグローバル生産体制の再構築では、メキシコやタイでの生産拡充を進めており、海外生産比率は40%まで増加した。4年連続の最終赤字のころに大きな影響を受けた為替変動への耐性を強化しつつある。グローバルアライアンスの推進では、2015年5月に発表したトヨタ自動車の提携について言及している。「トヨタ社との協業については、検討委員会での活動を通じて、相互理解が深化。中長期視点での協業検討は順調な進捗」(マツダ)としている。
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