GMがワイヤーハーネス設計を全面刷新、メンターの「Capital」へ:設計開発ツール
Mentor Graphics(メンター・グラフィックス)は、同社の電装システム設計ツール「Capital」をGeneral Motors(GM)が採用したと発表した。GMはワイヤーハーネスの設計ツールを全社的に同製品で統一し、新モデルの設計から過去の設計資産まで全てCapitalで取り扱えるようにする。
Mentor Graphics(メンター・グラフィックス)は2016年2月17日、同社の電装システム設計ツール「Capital」をGeneral Motors(GM)が採用したと発表した。GMはワイヤーハーネスの設計ツールを全社的に同製品で統一し、新モデルの設計から過去の設計資産まで全てCapitalで取り扱えるようにする。
GMは今後の新型車両の電装システムの設計を全てCapitalで行う。また、既存モデルの設計データはCapital用に変換することが可能で、同一のツールで過去の設計資産を活用できるようにする。
メンター・グラフィックスは「GMは車両開発プロセスの基幹システムの移行作業を進めながら、量産用の設計も予定通り進めている。迅速かつ体系的に展開した良い見本だ」と述べた。
Capitalは、設計初期から車両への実装、納車後のアフターサービスまで、さまざまな段階と場所で電装システムの図面データを参照できるのが特徴だ。総合的なデータ処理や社内IT環境との互換性に対応することにより、車種のグレードごとの設計や、他モデルの設計の応用、幅広い車種を対象としたアフターサービスが容易になるという。サイクルタイムの短縮やエンジニアリングプロセスの向上、電子機能の効率的な製品化に貢献する。
今後は、電装システムの設定の複雑な制御や保守サービス文書の自動作成など、Capitalが適用できる分野の拡大を検討していく。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- メンターのハーネスツール、新ブランド名は「Capital」
- 自動車の電子/電気システム開発をフロントローディング化、メンターが新ツール
Mentor Graphics(メンター・グラフィックス)は、自動車や航空機のE/E(電子/電気)システムとソフトウェアを統合的に設計開発できるシステムエンジニアリングツール「Capital Systems」を発表した。 - EDAツール大手のメンターが衣替え? 車載システム開発ツールをアピール
EDAツールの有力ベンダーとして知られるメンター・グラフィックス・ジャパン。ET2012では、車載システムの開発に利用可能なツール製品群を前面に押し出した展示を行った。 - PCB設計者の“ニュータイプ”に贈る――メンターが電気CADの新製品を発表
Mentor Graphics(メンター)は、プリント基板(PCB)設計プラットフォームの新製品「Xpedition」の第1フェーズとして、大幅に機能を拡充した電気CADを発表した。「システム開発全領域の問題解決を多彩な能力で解決するPCB設計スペシャリストの“ニュータイプ”に向けて開発した」(同社)という。