現場を救う“堅牢モバイル”市場、開拓に挑むパナソニック:製造現場向け機器(1/2 ページ)
パナソニックは、過酷な現場でも使用可能な頑丈ハンドヘルド「TOUGHPAD」の新製品2機種を発売する。ハンディターミナル・PDA・携帯電話の機能を1台に集約し275gの軽量化を実現したことが特徴。ラインアップ拡充により国内の“堅牢モバイル”市場の二桁成長を目指す。
パナソニックは2016年2月23日、過酷な現場でも使用可能な頑丈ハンドヘルド「TOUGHPAD(タフパッド)」の新製品「FZ−N1」2機種を同年2月26日に発売することを発表した。ハンディターミナル・PDA・携帯電話の機能を1台に集約し275gの軽量化を実現したことが特徴。価格はオープン価格だが、市場想定価格は15万円(税別)だとしている。
同社ではこれまで、1996年に堅牢PC「TOUGHBOOK(タフブック)」、2012年に堅牢タブレット「TOUGHPAD」を展開するなど、堅牢性を持つ汎用モバイル端末を展開し、海外の過酷な現場業務を中心に高いシェアを獲得してきた。さらに2014年に「TOUGHPAD」を小型・軽量化し、スマートフォンサイズの「FZ-X1」を投入。「モバイル性の向上」と「2台持ちの解消」というニーズを満たし、新たな需要を開拓してきた。
パナソニック システムネットワークス ターミナルシステムビジネスユニット 国内営業部部長の向坂紀彦氏は「TOUGHPADは発売以降、製造やセキュリティ、運輸・交通、医療、販売などさまざまな現場で多く使われている。堅牢技術と決済技術、移動体通信技術の組み合わせが強みとなっている」と述べる。ただ、従来機については、重さが約430gとやや重く「女性が使うには負担が大きいような場面もあった」(同氏)という。新製品ではこれらの問題を解決し、軽量化とスリム化を実現したことが特徴となる。
新製品「FZ-N1」は重さは275gと、従来機に比べて大幅に軽量化に成功した。一方で、頑丈性能は変わらず維持。1.8mの落下耐性試験や300gの鋼球衝撃体制試験をクリアしている他、IP65/IP67準拠により防塵・防水性能なども備えている。またー10〜50度の温度変化にも対応可能だという。
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