検索
連載

第46回 外部ディスプレイ装置接続規格前田真一の最新実装技術あれこれ塾(2/6 ページ)

実装分野の最新技術を分かりやすく紹介する前田真一氏の連載「最新実装技術あれこれ塾」。第46回は外部ディスプレイ装置の接続規格について解説する。

PC用表示 関連情報
Share
Tweet
LINE
Hatena

2.ディスプレイ接続

 ビデオ信号の高速シリアル転送は、ビデオ信号処理基板内のIC間接続と、外部ディスプレイ装置への接続の2つがあります(図3)。


図3:VGAコネクタ

 まず装置間接続の規格について紹介します。

3.DVI(Digital Visual Interface)

 ブラウン管を使ったアナログ時代からPCでは、PC本体とディスプレイ装置は別の装置で、PCからディスプレイケーブルを使ってビデオデータを送って、ディスプレイ側でデータをビデオ信号に変換して表示していました。

 DVI規格の作られた1999年はいまだアナログCRTディスプレイが主流であったため、DVIはアナログディスプレイのサポートもできるようになっています。


図4:DVIコネクタ各種(ピンが抜けていたり右側が横だったり、十字だったり)

 その後、PC用モニターがデジタル液晶になり、CRTアナログより、表示座標や色のコントロールが画素単位で正確にできるようになりました。

 このため、デジタル方式のディスプレイ信号転送方式としてSilicon ImageがPanelLinkと呼ぶ方式を提唱しました。

 これを基に、1999年にDDWG(Digital Display Working Group)と呼ばれるコンソーシアムによって、DVI規格が作られました。

 DVI規格はR、G、B三原色とクロックを全て作動信号で送ります。

 R、G、Bは、各2チャンネルあり、一般には1チャンネルだけを使いますが、高解像度ディスプレイで、伝送速度が不足する場合には、オプションとして2チャンネルも付け加えることができます。

 1チャンネルの場合は、最大転送速度は3.7Gbpsですが、デュアルチャンネルの場合は、規格上の転送速度の制限はなく、ケーブルやドライバの制限になります。

 1999年はいまだアナログCRTディスプレイが主流であったため、DVI規格はアナログ・ディスプレイのサポートもできるようになっています。

 DVI規格の問題点としては、アナログ、デジタル・シングル、デジタル・デュアルなど多くのモードを持ち、これをコネクタのピン配置で区別したことです。コネクタの形状は同じなのですが、異なるピン数のケーブルやコネクタが存在し、同じDVIケーブルでも互換性のないものがありました。


図5:アナログ接続に比べHDMIは接続が簡単

 また、デュアルの信号数に合わせたため、ピン数が24ピン+5ピンと多く、コネクタが大きいことも問題です。

 当初はタワー型のPCとディスプレイ装置の接続を目的としていたので、コネクタはある程度大きく、強度のあるものが望まれましたが、ノートPCや携帯機器ではコネクタの小ささが要求されます。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る