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造船生産支援システムで配管取り付け作業の技能伝承と工程管理を支援製造ITニュース

海上技術安全研究所は、富士通および富士通システムズ・ウエストと共同で、複雑な配管取り付け作業を支援し生産性を向上させる、造船生産支援システムのプロトタイプを開発した。

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 海上技術安全研究所は、富士通および富士通システムズ・ウエストと共同で、造船生産支援システムのプロトタイプを開発したと発表した。同研究所の造船支援システムに関する研究の蓄積と、富士通のAR技術により現場業務を支援するシステム「FUJITSU Manufacturing Industry Solution PLEMIA Maintenance Viewer V2」を活用して開発された。

 タンカーなどの大型船舶の建造には、何万本もの管が必要となる。作業現場の技能者は、複雑な図面を読み解いて多くの管の中から1本の正しい管を識別し、その管を取り付ける位置や要領を参照している。造船の図面はとても複雑なため、特に熟練していない技能者では、この識別だけで数十分の時間がかかることもあるという。

 同システムは、現場の配管取り付け作業の技能者育成と生産性向上を目的として開発されたものだ。管ごとに付けられたARマーカーにスマートデバイスをかざすと、その管の配管図面と配管3Dモデル、管の識別記号などを表示し、配管取り付け作業をサポートする。

 また、配管を取り付けた技能者名、作業終了日時、技能者からの申し送り情報を管ごとに入力する画面が重畳表示されるため、取り付け作業後にその場でこれらの情報が入力できる。これによって、報告書作成などの業務負荷や情報伝達ミスも減らせる。

さらに、入力された情報を一元的に管理するため、建造船全体、管ごとの作業進捗状況をガントチャート(棒グラフの一種)で可視化することも可能だ。

 海上技術安全研究所は今後、同システムを活用した実証実験に参加する造船会社を募り、実用化に向けて造船会社での試行運用と機能強化を重ねていく。

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システムのイメージ
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配管情報を確認している様子
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配管位置、配管方法を確認している様子
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作業開始時の入力の様子
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ガントチャート

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