画像認識は「機械学習との連携」「検出精度の向上」がテーマ:ET2015(2/2 ページ)
ET2015に展示されていた画像認識ソリューションは、セキュリティや製造業における部品検査での活用が主流。リアルタイムに車載カメラの映像から物体を検知するデモも複数あった。
セキュリティ分野は実用レベルの提案が数多く
実用段階の提案として画像認識/画像検出の活用例が多く紹介されていたが、セキュリティ分野だ。監視カメラと組み合わせた顔認識と動体検知を軸として、認証精度の高さと非接触による利便性をアピール。オフィスや工場への入退室管理や、街頭の監視カメラ、店舗における来店者情報の収集などに生かす提案が多く見られた。
NECソリューションベータは、同社の顔認証システム「KAOATO(顔跡)」とインフォファームが提供しているカラーバーコード「カメレオンコード」を組み合わせた入退室管理システムを展示した。カメレオンコードは、4〜5色のスクエアからなるカラーバーコードだ。
登録済みの顔画像と、社員証などに印刷されたカメレオンコードの両方が一致することで認証される仕組み。認証の厳密さは一致度のしきい値を変えることで用途により調整可能とし、商業施設における犯罪行為の防止や迷子探し、イベント会場における来場者の本人確認などへの応用も見込む。
ソシオネクストは、同社が取り扱う監視カメラ(ネットワークカメラ)と監視カメラ向けLSI、画像認識エンジンを組み合わせた監視システムを展示した。インフラとなるネットワークから撮影、録画、各種検知関連、画像補正まで一通りの処理を行なう。
機能としては、30fpsの4K解像度で記録した動画に対して360度の歪み補正と超解像を施す他、動体のサイズと、動体が移動した軌跡を描画できる。また、指定エリアへの侵入や、故意のレンズ覆い、カメラブレの検出もでき、アラートを表示可能となっている。展示では、コンビニエンスストアに見立てた箱の中でランダムに動き回る人形を配置し、指定したエリアに侵入した人形の動きを追跡する技術デモを行なっていた。
説明員によれば、本システムでは顔認識も可能であり、来店客のおおよその年齢は判別できるとしているが、ソフトウェア部分ではまだ追い込める余地があるとのこと。今後は検出精度をより高めて、対象が「人」か「モノ」かを判別できるところまで持っていきたいと話していた。
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