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続・設計現場目線で3Dデータ活用を考える3D設計推進者の眼(4)(2/4 ページ)

機械メーカーで3次元CAD運用や公差設計/解析を推進する筆者から見た製造業やメカ設計の現場とは。今回は設計現場における3Dデータ活用について、もう少し掘り下げて考察する。

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 ここで注目すべきなのが、関ものづくり研究所 関伸一氏が提唱する考えである「TPD」(Total Product Design:全社製品開発)です。その概念に加え、3D CADと3D CADデータによる一気通貫が必要であると関氏も言っていますが、まさに私もそうだと考えています。3Dデータは圧倒的に形状視認性が優れているからです(関連記事(TPDとは):“TPD”を実践しないとどうにもならない?――「正しい設計のフロントローディング」と「全社的製品設計」)。

 3D CADを用いた設計ができるのは、現役設計者や設計経験者だけですが、企業には、機械設計のプロ以外にもそれぞれのプロフェッショナルが存在します。

 私が携わる装置産業には、営業のプロ、電気設計のプロ、資材調達のプロ、機械組み立てのプロ、電気配線のプロ、ソフトウェア設計のプロ、品質保証のプロ、生産管理のプロ、メンテナンスサポートのプロ……、もちろん経営のプロもいます。企業とはプロフェッショナルの集まりであります。

 それぞれの英知が、製品(Product)に集結できれば何ができるのでしょうか。以下は、私の装置産業での経験上の見解です(生産技術部門を持つ組織での経験がないため、ここでは触れていません)。

 各部門が持つ問題意識や業務職種的な要素を挙げてみました。あくまで私の主観ですが、これらが製品開発、製品設計に向けられれば、それがまさにTPDです。レビューの場面において、これらの意見を引き出し、それを製品に対してフィードバックできるわけです。

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