FPGAソリューションはロボ制御からマイコン置き換えまで、アルテラが豊富な事例を紹介:ET2015
ET2015での日本アルテラは、「組み込み技術者のためのソリューションを集結」をテーマに同社SoC FPGAを利用したさまざまな展示を行っている。
日本アルテラは2015年11月18〜20日までの3日間、パシフィコ横浜で開催されている「Embedded Technology 2015/組込み総合技術展(ET2015)」に出展、「組み込み技術者のためのソリューションを集結」をテーマに同社SoC FPGAを利用したさまざまな展示を行っている。
展示中で最も“動き”があるのは、台湾Terasicのクモ型ロボットとスマートフォンを連携させたデモ。このロボットにはCyclone Vを中心としたTerasicの開発ボード「DE0-NANO-SOC」を搭載しており、スマートフォンをリモコンとしての遠隔操作が可能となっている。多足歩行ロボットの複雑な制御を、Cyclone Vで十分にこなせる様子が見て取れるデモといえる。
反対に“静”の展示と言えるのが、同社ハイエンドSoC FPGA「Stratix 10」の展示。Stratix 10はCPUコアにARM Cortex-A53を採用、インテルの14ナノメートルトライゲートプロセスにて製造されるSoC FPGAで、全ての配線セグメントにレジスタを配置する「HyperFlex」アーキテクチャの採用と、14nmトライゲートプロセスの導入により、「従来製品比2倍のコアパフォーマンスと最大70%の消費電力削減を可能」(同社)した製品だ。Stratix 10のエンジニアリンサンプルは2015年第4四半期に出荷開始される予定だ。
パートナー企業の展示で来場者の関心を集めていた展示の1つが、近藤電子工業やNDRが展示していたMAX 10によるマイコン置き換え。Z80やSH-3などベストセラーといわれるマイコンの中には生産終了となったもの多く、その代替としてFPGAが選定されるケースが増えているのだという。
加えて、両社共にマイコン選定の困難さ解消、RTLによるシステム拡張などといった単純なマイコン代替以上のメリットを訴求しており、プログラマブルであるというFPGAの利点と、ローエンドFPGAの低価格化、この2点から多くの問い合わせを得ているとのことだ。
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