ナノ多結晶ダイヤモンド工具のサイズ拡充と新シリーズを発売:FAニュース
住友電気工業は、超硬合金切削用のナノ多結晶ダイヤモンドを刃先に用いた「モールドフィニッシュマスター スミダイヤ バインダレス ボールエンドミル」の小径サイズを拡充した。同時に、標準仕上げ工具の新シリーズも発売した。
住友電気工業は2015年10月21日 、超硬合金切削用のナノ多結晶ダイヤモンドを刃先に用いた「モールドフィニッシュマスター スミダイヤ バインダレス ボールエンドミル」の小径サイズを拡充したと発表した。併せて、標準仕上げ工具の新シリーズと刃先交換インサートの新製品も発売した。
同社では、2014年10月から超硬合金の精密仕上げ工具「ボールエンドミル NPDB型」を販売している。今回、新たに小径サイズR0.1/R0.2の2種を追加し、従来のR0.3/R0.5/R1.0と合わせて全5型番とした。同時に、標準仕上げ工具の新シリーズ「ボールエンドミル NPDBS型」のR0.1〜1.0の5型番と刃先交換インサートの37型番も追加した。
標準価格はNPDB型が17万3000円から、NPDBS型が7万円から、交換インサートが3万6000円(いずれも税別)となる。同社では、グループ会社のアライドマテリアルの超精密加工用切削工具と合わせて、初年度に年間2億円、2年後に12億円の売り上げを目指すという。
ナノ多結晶ダイヤモンドは、粒径数10nmの微細なダイヤ粒子が、結合材なしに強固に直接結合した多結晶体。単結晶ダイヤモンドよりも高い硬度と靭性を示すため、従来の焼結ダイヤモンド(PCD)以上の耐摩耗性を備えている。今回発売されたボールエンドミル/刃先交換インサートは、この特性により、超硬合金などの硬脆材加工で優れた加工面品位と高精度を提供し、安定した品位・精度を長時間維持できるとしている。
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