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単品売りから工場丸ごと提案へ、スマート工場を主軸とするパナソニックスマートファクトリー(1/2 ページ)

パナソニック オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社は、同社のスマートファクトリーソリューション事業部の事業戦略について発表した。

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 パナソニック オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社は2015年10月30日、同社のスマートファクトリーソリューション(SFS)事業部の事業戦略について発表した。

 同スマートファクトリーソリューション事業部は、2015年4月1日にパナソニック アプライアンス社のモーター事業と、パナソニックファクトリーソリューションズ、パナソニック溶接システムが合併して設立した新たな事業部だ。実装機を中心とした電子部品実装システムや、COGボンダーなどのディスプレイ関連システム、ダイボンダーなどのデバイス関連システム、レーザー溶接ロボットシステムあんどの溶接機やロボット、各種モーターあんどを取り扱う。開発・製造拠点が国内5カ所、海外8カ所、販売サービス拠点はグローバルで70拠点あり、2014年度(2015年3月期)の売上高は3050億円という規模である。

単品では解決できない問題

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パナソニック オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社 副社長でスマートファクトリーソリューション事業部事業部長の青田広幸氏

 同事業部では従来、これらの取り扱い製品の単品販売を中心としてきた。実際に実装機などでは高い製品力で高シェアを確保しており、順調な成長を続けてきたといえる。しかし、ドイツのインダストリー4.0などIoT(Internet of Things、モノのインターネット)を活用したスマートファクトリー化への動きが加速しつつある現状や、中国やタイなどでの人件費高騰の影響、製造物の小型化・薄型化による高精度ニーズの高まりなどを受け、システムソリューション提供へ大きく舵を切ることを決めた。

 パナソニック オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社 副社長でスマートファクトリーソリューション事業部事業部長の青田広幸氏は「強いハードを作り続けることはメーカーとしては重要だが、ハード単品だけでは解決できないことも多くなってきている。顧客は“良い実装機”が欲しいわけではない。よりうまく基板を設計したいや、よりよく溶接できるようにしたいということが本当のニーズだ。ハード単品の販売とともにシステムインテグレート機能を強化し、これらの製造業の問題解決につながるソリューション提供へのシフトを図っていく」と述べている。

 また、これらを発展させ、最終的には製造業で確立した自動化や省人化のノウハウを食品や流通など他業界にも展開することを狙っていく方針だ。

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パナソニックスマートファクトリーソリューション事業部の中期事業展開のイメージ(クリックで拡大)出典:パナソニック

スマートファクトリー実現の3つのポイント

 具体的にこれらのビジョンを実現するために、パナソニックでは現状の単品を基軸としたところから、まずは前後の機器を最適に結び付ける生産プロセスの最適化ソリューションに取り組む。その後、フロアや工場全体の最適化や数拠点の工場を結ぶソリューションなどに広げる。

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スマートファクトリー実現の3つのステップ(クリックで拡大)出典:パナソニック
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