日産と三菱自が軽自動車の共同開発を継続、「協業は新たなステップに」:車両デザイン
日産自動車と三菱自動車、軽自動車の企画開発を行う両社の合弁会社であるNMKVの3社は、軽自動車の次期型モデルについても、従来と同様に3社共同でプロジェクトを進めることで合意した。生産についても、従来通り三菱自動車の水島製作所で行う。
日産自動車と三菱自動車、軽自動車の企画開発を行う両社の合弁会社であるNMKVの3社2015年10月16日、今後販売する軽自動車の次期型モデルについても、従来と同様に3社共同でプロジェクトを進めることで合意したと発表した。近く、3社間でMOU(覚書)を締結する。また、次期型軽自動車の生産についても、従来通り三菱自動車の水島製作所(岡山県倉敷市)で行うとしている。
次期型軽自動車の開発では、さらに競争力を高めることを目的に、3社の最適なリソース配分や役割分担を構築する。具体的には、設計開発、実験など実際の開発業務に、日産自動車がより深く関わっていく。NMKVの機能については、従来担当してきた商品企画やプロジェクト開発などのマネジメント機能に加え、開発と生産の連携をより円滑にし、強化するための部署を新たに設ける。
日産自動車と三菱自動車は2011年6月にNMKVを設立。その後2013年6月に、共同開発車両の第1弾となるハイトワゴンタイプの軽自動車である「デイズ」(日産自動車)と「eKワゴン」(三菱自動車)を発売した。2014年2月には、市場での競争が最も激しいスーパーハイトワゴンタイプの軽自動車である「デイズルークス」(日産自動車)と「eKスペース」(三菱自動車)を投入している。両ブランドを合わせた販売台数は2015年9月末までで累計50万台を達成した。そして、「今回の基本合意を経て、協業事業は新たなステップに入る」(リリース文より)という。
なお日産自動車と三菱自動車、NMKVの3社は、軽自動車タイプの電気自動車(EV)の企画開発にも取り組んでいる。この軽EVを含め、次期型軽自動車の車両概要、発売時期など詳細については、しかるべきタイミングで公表する予定だとしている。
3社の協業関係については、日産自動車が国内生産台数100万台を維持することを目的に、独自の軽自動車開発を進めて追浜工場(神奈川県横須賀市)で生産するといった報道があった。
しかし今回の発表により、次期型軽自動車についても協業関係を維持するとともに、生産も三菱自動車の水島製作所で行うことになったようだ。
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