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諦めるしかなかったあのアイデア、企業の枠を超えた「ヤミ研」で製品化CEATEC2015(1/2 ページ)

会社に秘密でこっそりと進める製品開発――俗に言う「ヤミ研」。このヤミ研を企業の枠を超えてオープンに展開し、お蔵入りとなってしまった製品のアイデアを実現させようとしているのがベンチャー企業のNovarsだ。同社は「CEATEC 2015」でこのヤミ研の初成果となるスマートガジェット「MaBeee」を展示。その取り組みを取材した。

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 ベンチャー企業のNovars(ノバルス)は「CEATEC JAPAN 2015(以下、CEATEC 2015)」(2015年10月7〜10日、幕張メッセ)おいて、乾電池に装着するとスマートフォンの専用アプリケーションから電圧制御が行える「MaBeee(マビー)」のプロトタイプを参考出展した。乾電池を利用する製品を簡単に制御できるようになるスマートガジェットだ。


乾電池に装着した状態の「MaBeee」。単四形の乾電池に装着すると、単三形の大きさになる(クリックで拡大)

 MaBeeeは小型の無線装置を内蔵しており、使い方は乾電池をはめ込むだけ。装着した乾電池は専用アプリケーションを通して、スマートフォンで電源のオン/オフに加え、電圧の強弱をスマートフォンの傾きや入力した声の大きさなど、複数の方法で制御できる。

 このMaBeeeを装着した乾電池を、例えばタミヤの「ミニ四駆」やタカラトミーの「プラレール」など、乾電池で駆動するおもちゃに装着すれば、スマートフォンから動きや速度をコントロールできるようになるというわけだ。

 例えばプラレールで、車両が駅の前ではゆっくり停止、その後再び発車するといった動きをスマートフォンからの制御で実現できる。ブースでは単4サイズの乾電池に装着すると、単三形の大きさの乾電池として利用できるプロトタイプを展示していた。

スマートフォンの傾きで電圧の強弱を制御できる(クリックで拡大)

 MaBeeeは今回のCEATEC 2015での展示が初公開。販売時期や価格などについては現時点で未定だが近日中に正式に発表するとしている。先述した通常タイプと、乾電池の電池残量を把握できるセンサー内蔵タイプの2種類を展開する。「今後は他のメーカーやアプリケーションの開発事業者とのコラボレーションも進めていきたい」(ブース担当者)。

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