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現場の研磨作業を楽にすると業績が上向く研磨のスペシャリストがサポート(4/4 ページ)

スリーエム ジャパンは宮城県仙台市の東北工業大学 地域連携センターと協力し、東北地域の中小製造業が抱える課題解決に向け、同社の“研磨技術”の紹介を通じて作業工程の改善を支援する取り組みを開始した。それに合わせて東北工業大学で開催されたセミナーで、その具体的な取り組みと狙いについて取材した。

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体験会も開催

 セミナー当日には、地域連携センターが地域振興、産業振興、人材育成などを目的に主催している「Tohtechサロン」の活動として、金属加工を手掛ける地元企業などを対象に、スリーエムの研磨材製品の性能を体感する研磨体験会も実施。体験会ではスリーエムの研磨材製品と他社製品を用い、銅管の切断、溶接ビードの除去、塗膜研磨などの作業効率を比較していた。


研磨体験会の様子(クリックで拡大)
約20人の参加者が3種類の研磨作業を体験していた(クリックで拡大)

研援隊の活動で売り上げは3倍以上に

 スリーエムがこうした研援隊というユニークな活動を展開している理由について原氏は「これまでスリーエムの研磨材製品は大手企業への提案が中心であり、さらに企業へのアプローチの手段も流通網を利用していることが多かった。そのため多くの金属・機械加工を手掛ける中小製造業が経営課題を抱える中で、そういった問題の解決に貢献できるわれわれ研磨材製品の情報が伝わっていなかった。そこで地域密着型の研援隊という活動を始めた。一律的でなく、地域や企業が持つ個別の課題に沿った提案を進めている」と述べる。

 スリーエムが2012年からこうした研援隊による地域密着型の活動を開始して以降、同社の研磨材製品に売り上げは約3倍以上にまで成長しているという。同社では今後も地域連携センターと共同で、地域の中小製造業に対して研磨作業の効率化による経営改善を提案していき、今後は工業高校での研磨講座の実施なども検討しているという。同時に東北の他の地域での研援隊の活動を加速していく方針だ。

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