生産工程の自動化ニーズに対応する、垂直多関節ロボットを発売:FAニュース
ヤマハ発動機は、垂直多関節ロボット「YA」シリーズ8機種を2015年12月10日に発売する。高速・省スペース化を追求したことで、セル生産方式などの高度自動化に対応し、生産設備の生産性向上と小型化に寄与するという。
ヤマハ発動機は2015年9月18日、垂直多関節ロボット「YA」シリーズを12月10日に発売すると発表した。ラインアップは、6軸制御の「YA-RJ」「YA-R3F」「YA-R5F」「YA-R5LF」「YA-R6F」と、7軸制御の「YA-U5F」「YA-U10F」「YA-U20F」の8機種で、生産工程のさまざまな自動化ニーズに対応するという。
今回発表されたYAシリーズは、高速・省スペース化を追求したことで、生産設備の生産性向上と小型化に寄与できる。近年、モノづくりの現場では、複数の役割が求められる多能工ロボットのニーズが高まっている。同シリーズは、セル生産方式などの高度自動化にも対応できるという。
6軸制御ロボットでは、高速・低慣性ACサーボモータを採用。アームを軽量化する設計と最新の制御技術を採用し、各軸の動作速度が向上した。加えて、高い手首負荷能力により、複数ワークの同時ハンドリングにも対応できる。
また、7軸制御ロボットは、肘に相当する軸を備え、曲げる・ねじる・伸ばすなど、自由度の高い動きを可能にした。従来は作業が困難だった狭いすき間へも設置できるほか、自在なアーム動作により、低い姿勢や装置などの背部への回り込み動作にも対応した。さらに、中空構造アクチュエータを採用し、装備ケーブルやエアホースをアーム内に内蔵。周辺機器との干渉を最小限に抑え、コンパクトなライン設計が可能になるという。
可搬質量は1kg(YA-RJ)〜20Kg(YA-U20F)で、価格はオープン。同社では、シリーズ全体で年間400台の販売を目指すとしている。
FAメルマガ 登録募集中!
FAニュースをはじめ、産業用ロボット、インダストリー4.0、PLCや産業用ネットワーク、制御システムセキュリティなど注目の話題をまとめてお届けしています。
ぜひ、メルマガ配信のご登録をお願い致します。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- ヤマハ発動機の“乗る楽器”とヤマハの“愛着の乗り物”、息づくYAMAHAのDNA
楽器のヤマハが乗り物、乗り物のヤマハ発動機が楽器という形で、それぞれのデザイン部門がアイテムを交換してデザインする「project AH A MAY(プロジェクト アーメイ)」。4つのデザインコンセプトモデルには、図らずも同じトーンが漂っており、両社にYAMAHAのDNAが息づいていることを感じさせた。 - 2つの「YAMAHA」デザインが1つの情熱に、風神雷神も舞う
ヤマハとヤマハ発動機は「Two Yamahas, One Passion〜デザイン展2015〜」を開催。「project AH A MAY(プロジェクト アーメイ、YAMAHAの逆読み)」のもとで、ヤマハがデザインした乗り物と、ヤマハ発動機がデザインした楽器を展示した。楽器はマリンバの「FUJIN(風神)」とドラムスの「RAIJIN(雷神)」で、プロによる演奏も披露された。 - 浜松の2企業が幸運をつかみ取った理由とは
“たまたまの幸運”をどうやって経営に生かすか。問題意識や強い信念を経営者が持って取り組めば、それが見えてくるだろう。 - ヤマハの次世代ドライブユニットが軽量化と性能向上を加速させる
ヤマハ発動機は2015年度の同社の電動アシスト自転車事業の方針について説明。次世代ドライブユニットの搭載による車両重量の軽量化と走行性能の向上に取り組む。また、2015年4月10日よりPASシリーズの新型モデルとなる「PAS CITY-C」と「PAS CITY-X」を発売すると発表した。 - 2つの「YAMAHA」がデザイン交流する理由――両デザイン部門トップに聞く
楽器のヤマハが乗り物、乗り物のヤマハ発動機が楽器という形で、それぞれのデザイン部門がアイテムを交換してデザインする「project AH A MAY(プロジェクト アーメイ)」が話題になっている。両社はなぜこのような形でデザイン交流を始めたのだろうか。両デザイン部門のトップに話を聞いた。