グローバル企業向けERPシェアードサービスを提供、グローバルERPがベース:製造ITニュース
日本コンピュータ・ダイナミクスは、東洋ビジネスエンジニアリングが提供するグローバルERP「A.S.I.A.」をベースにした、「グローバル企業向けERPシェアードサービス」の提供を開始する。
東洋ビジネスエンジニアリング(以下、B-EN-G)と日本コンピュータ・ダイナミクス(以下、NCD)は2015年9月7日、B-EN-Gが提供するグローバルERP「A.S.I.A.(エイジア)」をベースにした、「グローバル企業向けERPシェアードサービス」をNCDが提供開始すると発表した。
A.S.I.A.は、日本企業の商習慣に立脚しながら、グローバルでの経営管理を支援するグローバルERPパッケージ。多言語、多通貨、多拠点機能を持ち、会計・販売・購買・在庫など、幅広い業務に対応する機能モジュールを備えている。カンパニー別やビジネスユニット別などの業績管理にも対応し、グローバルグループ経営のためのインフラとして活用が可能で、世界340社以上の利用実績を持つ。
NCDでは、これまで中国ERPソフト「用友」を扱ってきたが、今回、A.S.I.A.販売に関するセールスパートナー契約を締結。これにより、ASEANをはじめとする中国以外のアジア地域や欧米を含めたグローバルニーズへの対応を目指す。また、日本の親会社と海外現地法人のシステム化ニーズに対応するサービスを充実させ、グローバルレベルでの提案力を強化する。各グループ企業や海外現地法人が作成したデータの集中管理、企業グループのグローバル経営管理にもつなげていくという。
NCDが新たに提供するシェアードサービスは、海外拠点の地域グループを1つの管理単位とし、グループ企業間でのシェアードを目的とするもの。サーバやアプリケーションをグループの複数社で共同利用するERPシステムとしてまとめ、販売・購買・債権・債務・会計管理などのモジュールを共同利用できる。
グループには、異なる製品の工場や販社など、さまざまな事業特性を持つ企業を想定し、一定範囲の機能追加やカスタマイズも可能。同サービスの導入により、経営管理品質の均一化、グローバル経営基盤の強化が見込める他、資産を1カ所で集中管理することで、固定資産・保守費用の削減が可能になるという。
NCDでは今後、同サービスに加え、海外現地法人へのA.S.I.A.導入の提案、中国でのA.S.I.A.と用友の連携提案も行うとしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- モノづくりとICTが融合した先には何があるのか?
東洋ビジネスエンジニアリングが開催した年次イベント「MCFrameDay 2015」では「ITとものづくりの新時代を展望する」をテーマに、ドイツの「インダストリー4.0」をはじめとした、ICTとモノづくりが融合する世界について紹介した。 - ERPの導入効果を整理して投資の妥当性を判断しよう
中堅製造業に効果的なグローバルERPの活用方法と、失敗しない導入方法を解説する本連載。第3回のテーマは、ERPを導入した場合の効果についてだ。 - 失敗しないERP導入プロジェクトの進め方(導入編)
中堅製造業に効果的なグローバルERPの活用方法と、失敗しない導入方法を解説する本連載。前回から3回にわたり、ERP導入を成功に導くための重要なポイントについて、プロジェクトのステップごとに解説しています。今回は、導入ベンダーを選定した後に、ERPを実際に導入する工程について説明します。 - 結果が出ないときこそ考えるべきKPIの導入手順
中堅製造業に効果的なグローバルERPの活用方法と、失敗しない導入方法を解説する本連載。最終回となる今回は、ERPを導入した後、実際に効果を出すための運営手法であるKPI管理を設定するまでのステップとその際の注意点を紹介します。 - 失敗しないERP導入プロジェクトの進め方(選定編)
中堅製造業に効果的なグローバルERPの活用方法と、失敗しない導入方法を解説する本連載。前回から3回にわたり、ERP導入を成功に導くための重要なポイントについて、プロジェクトのステップごとに解説しています。今回は、ERP製品と導入ベンダーの選定について説明します。