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高齢者介護・生活支援用ワイヤレスベッドセンサーを開発医療機器ニュース

村田製作所は、高齢者介護・生活支援用のセンサーモジュールとセンサーノードを開発したと発表した。ベッドに寝ている人に直接触れることなく、ワイヤレスで体の状態をモニタリングできる機器の構成部品だ。

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 村田製作所は2015年8月27日、高齢者介護・生活支援用のセンサーモジュール「SCA10H」とセンサーノード「SCA11H」を開発したと発表した。ベッドに寝ている人に直接触れることなく、ワイヤレスで体の状態をモニタリングできる機器の構成部品で、自宅や介護施設、病院などで、ベッドに寝ている人の離床や睡眠状態の検知などに広く応用できるという。要介護者や介護者の負担を軽減し、ケアの可能性が広がると期待されている。

 近年、高齢者介護の社会的な経済的負担が増加している。このため、介護の質や要介護者の安全を損なわず、かつ従来よりも経済的な高齢者介護や生活支援の取り組みが求められている。

 そこで同社は、自動車や産業機器向けのMEMS加速度センサーをヘルスケア向けに応用し、ベッドに取り付けて心弾動を計測するセンサーモジュールとセンサーノードを開発した。心弾動のセンシングでは、大動脈から動脈へ流れる血液によって生じる反動がシグナルの役割を果たす。同製品は、超高感度・低ノイズのMEMS加速度センサーを搭載しており、主に体軸の縦方向の反動がベッドに伝わって生じる周期的振動を捉えて心弾動を計測する。

 さらに、搭載しているマイクロコントローラーに組み込まれたアルゴリズムによって、離床、心拍数、心拍変異度、拍出する血液量、呼吸数などの各種バイタルサインが計測できる。計測したデータをユーザー側でシステムとしてまとめることにより、睡眠状態のモニタリング、異常事態の発生などの複雑な測定をすることも可能になる。

 SCA10Hは、MEMS加速度センサーとマイクロコントローラーが搭載されたはんだ付け対応PCBモジュールで、「心弾動の計測機能を別のデバイス(病院用ベッドなど)に組み込みたい」「自社独自の最終製品を作りたい」といった要望に応えるもの。SCA11Hは、センサーモジュールと無線LAN接続モジュールをIP65準拠のプラスチックケースに収めた部品で、「個々の機器を設計せず、それらを統合するシステム設計やサービスの創造に注力したい」といったソフトウェア会社やシステムインテグレーター向けだとしている。

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センサーノード「SCA11H」(上)とセンサーモジュール「SCA10H」(下)

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