パイオニアがアウディBMWダイムラーに買収されたHEREと提携、自動運転向け地図で:自動運転技術
パイオニアと地図データ大手のHEREは、自動運転・高度運転支援向け高度化地図の活用について協議を進めることで合意した。国内向けのみならずグローバルでの提携が前提となる。
パイオニアと地図データ大手のHEREは2015年9月7日、自動運転・高度運転支援向け高度化地図の活用について協議を進めることで合意したと発表した。国内向けのみならずグローバルでの提携が前提となる。
協議の主な内容は以下の通り。
- 高度化地図の活用に関する連携
- HEREが保有する自動運転・高度運転支援向け地図の提供
- パイオニアが開発している走行空間センサー「3D-LiDAR」の提供
提携の締結時期などの詳細は今後つめる。
協議内容に出てくる3D-LiDARは、パイオニアが2015年9月1日に原理検証試作の完了を発表した3次元レーザースキャナだ(関連記事:パイオニアが自動運転車向けレーザースキャナを開発、光ディスク技術を応用)。2016年中に、自動運転技術で重要な役割を果たす高度化地図の整備車両向けに実用化した後、2017年に業務用製品、2018年ごろから一般車両向けの製品化を目指すとしている。
HEREは、北米や欧州でカーナビゲーションシステムに用いられている地図データの大手企業。現時点ではNokia(ノキア)の100%子会社だが、2015年8月に、Audi(アウディ)、BMW、そしてDaimler(ダイムラー)のドイツ大手自動車メーカー3社による買収が発表されている(関連記事:アウディとBMWとダイムラーが3社連合でHEREを買収した理由)。
HEREは自動運転に必須とされる高度化地図(高精度地図とも)の整備でも先行している。高精度の3D地図データ作成技術を持つearthmineを買収し、専用車両を使って世界全域で高度化地図を鋭意作成中である。この高度化地図を作成する専用車両に、パイオニアが開発中の3D-LiDARを搭載したい考えだ。
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