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基幹業務を担う病院情報システムの仕組み医療機器開発者のための医療IT入門(1)(1/4 ページ)

医療機器がネットワークを介して病院内外の医療情報システムと連携することは当たり前の時代になった。本連載は、医療機器開発者向けに、医療情報システムに代表される医療ITの歴史的背景や仕組みを概説する。第1回は、病院内の基幹業務を担う病院情報システム(HIS)だ。

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 今や、医療機器がネットワークを介して病院内外の医療情報システムと連携することが当たり前の時代になった。本連載では、主に医療機器開発者向けに、国内および海外で利用されている、医療情報システムに代表される医療ITの歴史的背景や仕組みを概説する。

基幹業務システムから始まる医療IT

 図1は、医療情報システムの成熟度モデルを例示したものである。一般企業と同様に、医療機関の事業も、「人」「モノ」「金」に代表される経営資源の管理が基本になっている。

 病院情報システム(HIS:Hospital Information Systems)は、医療機関の業務を効率的に行うために情報を管理するためのシステムだ。HISが共通基盤となって、病院内を対象とする臨床情報システム(CIS:Clinical Information Systems)や、電子カルテシステム(EMR:Electronic Medical Records/EHR:Electronic Health Records)が構築されている。さらに、院外と結ぶ地域医療連携システム(HIE:Health Information Exchange)やモバイルヘルスシステムへと拡張されるのが、医療ITの一般的な発展プロセスだ。

図1
図1 医療情報システムの成熟度モデル(例)(クリックで拡大) 出典:ヘルスケアクラウド研究会(2015年7月)

 HISを大別すると、「金」の管理を担う医事会計システム、「人」の管理を担う人事管理システム、「モノ」の管理を担う物流管理システムなどがある。次ページから紹介していこう。

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