CAE汎用ポストプロセッサ「EnSight 10.1」の国内販売を開始:CAEニュース
サイバネットシステムは、米Computational Engineering Internationalが開発・販売を行う、CAE汎用ポストプロセッサ「EnSight(エンサイト)」の最新版バージョン「EnSight 10.1」の販売開始を発表した。
大規模な解析結果のポスト処理がより高速に
サイバネットシステムは2015年7月27日、米Computational Engineering International(以下、CEI)が開発・販売を行う、CAE汎用ポストプロセッサ「EnSight(エンサイト)」の最新版バージョン「EnSight 10.1」の販売開始を発表した。
ポストプロセッサとは、数値で出てきたシミュレーション結果を、人間が理解しやすい形に可視化するソリューションである。EnSightは、一般的な可視化機能に加えて、グラフ機能、アニメーション機能も充実しており、プレゼンテーション用の動画作成にも効果を発揮する。また、流体解析、構造解析、振動解析、粉体解析、機構解析など、多くの数値シミュレーションソフトとのインタフェースを備え、自動車、電機、航空宇宙、化学、医療などの幅広い分野で採用されている。
最新のEnSight 10.1では、節点球表示の高速化や並列処理機能が強化され、大規模な解析であってもシミュレーション結果のポスト処理がより高速に行えるようになった。
さらに、可視化手法やパラメータがあらかじめ決まっている定型処理において、バッチ処理に対するニーズが高まっており、これに応えるべく今回のバージョンからバッチ処理専用ライセンスを追加。GUIを持たないため、インタラクティブな操作はできないものの、EnSightの本体価格よりも安価であるため、大量のデータ処理をする際に有効だという。
その他、EnSight 10.1ではデータの比較や検証が簡単に行える機能が強化されている。また、今回のバージョンから一部製品のプロダクト名の見直しが行われ、上位版の「EnSight Gold」が「EnSight HPC」に、最上位版の「EnSight DR」が「EnSight VR」に変更となった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 外部のスパコンに簡単アクセスして大規模解析できる「CCNV V2」、基本機能を無償化
ハイブリッドクラウド運用支援システム「CCNV」はクラウドHPCサーバや社内サーバにアクセスし、ファイルの高速転送やジョブの実行・管理などが可能なシステム。新製品「CCNV V2」は基本機能を無償化し、大規模計算結果データを不可逆圧縮し転送時間を大幅に短縮できるオプションを追加した。 - 「CAE on VDI」環境がTOTOの商品開発の効率化を実現
レノボ・ジャパンは、TOTOのCAE基盤にデータセンター向けx86サーバ「Lenovo System x iDataPlex」が採用されたことを発表した。 - 京やFOCUSも社内ネットワーク感覚で利用可能なサービスを開始
CAEツールの提供・サポートを行うヴァイナスは、2015年春からクラウドHPCにおける自社開発ソルバーおよびオープンソルバ利用のサポートを本格的に開始する。 - CAEの専門家ではなくても使いやすい溶接シミュなどを本格展開
MSCは独Simufact社を買収した。Simufact社とMSCの日本法人が、今回の買収の意図や、Simufact社の溶接シミュレーション、成形シミュレーションについて語った。