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「東大阪に“こども金型職人”を生み出す発信基地を作りたいねん!」zenmono通信(2/3 ページ)

モノづくり特化型クラウドファンディングサイト「zenmono」から、モノづくりのヒントが満載のトピックスを紹介する「zenmono通信」。今回は、中辻金型工業 総括部長の戸屋加代氏にお話を伺った。

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「作りたい」はみんなを「こども」に

enmono 「こども金型職人」というキーワードがすごくキャッチーだということでプロモーションに使用していますが、このプロジェクトには大人も参加できるんですよね。

戸屋氏 そうです。「こども」と書いてるんですけど、「こども」の心を持っていれば大人でも大丈夫です。モノづくりをしたい、知りたいなという人は全員「こども」という定義です。年齢が幾つであっても、ここに来れば金型や塗装などさまざまなモノづくりを学べるというような場にしていきたいと考えています。

enmono セミナーは有料にしていくのでしょうか。というのもこの取り組みは社会的にすごくインパクトがあるのではないかと思うんですが、経営者的な考えから言うとビジネスなのか社会貢献なのかというのが気になります。

戸屋氏 すごく大きい話をすると、ここに来た方が、個人であれ企業であれ「これができるならこういうものが作りたい」と発想した時に、新しいモノづくりがスタートする場になると思うんです。セミナーで顔合わせをしているので、作れる場所と作りたい人が既につながっている。こうしたつながりを利用して一緒に新しいモノづくりを初めて、そこからビジネスが生まれていくというイメージです。

 東大阪だけでなく他の地域でも構わないんですけど、こうした取り組みでモノづくり業界自体が活性化したり、東大阪自体も今までと違ったモノづくりで盛り上がったりするのではないかなと考えています。

enmono 長期的なプロジェクトとして考えられているんですね。

戸屋氏 そうですね。まずはとにかく実際に工場に来てもらうということがすごく大事だと考えています。こどもたちにしても、学校の勉強だけでは工場のことって全く分からないんですよね。でも実際に来てみると「すごい!」と興味を持ってくれて、こどもたちの見る目が変わるんです。そうなれば工場に対するイメージも変わるし、そういったこどもたちが未来のモノづくりを担ってくれるのではないかなと考えています。


工場見学の様子

enmono それはもう社会貢献ですよね。それを中辻金型工業さんがやるというのは、企業経営としては本来あり得ない「持ち出し」になってしまうと思うのですが、どうしてそこまでやろうと考えたのでしょうか。

戸屋氏 社会貢献という認識はあまりしていませんでした。金型の技術をどう伝えていくかということを考えた場合、やっぱり若いうちから技術を学んでいかないと職人にはなれない。ならば早いうちにそういったことに触れる機会があった方がいいという考えです。

 あと町工場の人って情報発信をするの苦手なんですが、でも「なにかをしたい」と考えている方がすごく多いんです。でも、どうしたらいいか分からない。ならばこうしたセミナーでできるだけ情報を発信をしてもらおうと。そこからつながりが生まれて、今までできなかったことができるようになればいいなと考えています。

 実際に顔を合わせて話をするというのは、現在の時流とはと逆行しているかもしれませんがとても大事だと思ってます。その場で「こんなことができるんだったら、これお願いできますか」というようなやりとりも生まれるでしょうし、それによって企業が元気になる。そしてみんなが協力して、1つのモノを作る流れができていくと思います。

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