ニュース
トヨタが生活支援ロボットの開発コミュニティー発足、早期実用化を目指しロボット貸与も
トヨタ自動車が生活支援ロボットの早期実用化を目指し、同社と複数の研究機関などが連携する「HSR開発コミュニティ」を発足した。参加者には同社の生活支援ロボット(HSR)を貸与する。
トヨタ自動車は2015年7月16日、生活支援ロボットの早期実用化を目指し、同社と複数の研究機関などが連携する「HSR開発コミュニティ」の発足を発表した。2015年9月より活動を開始する予定で、参加組織には同社の開発した新型生活支援ロボットを研究用として貸与する。
HSR開発コミュニティはトヨタ自動車より貸与される生活支援ロボットを用いて、障害者や高齢者の生活支援について研究開発を行い、研究成果はコミュニティー内で共有する。トヨタ自動車はロボットの貸与のみならず、実証実験の実施場所紹介なども行い、早期の社会実装を行えるようにバックアップしていく。
HSR開発コミュニティの参加機関については募集が開始されており、「国内の大学・研究機関や企業等において科学技術研究に従事しており、ロボットに関する研究が遂行可能な研究グループ」を対象に参加募集を受け付けている。採用数は10件程度とされており、実施期間は2年間を予定する。
トヨタ自動車は2012年9月に円筒型のボディに折り畳み式のアームを備えた生活支援ロボット「HSR(Human Support Robot)」を発表、展示会へ出展するなど周囲のフィードバックを得ながら開発を進めてきた(関連記事)。新たに発足するHSR開発コミュニティにて貸与されるHSRは機能性や安全性といった、研究開発や実証実験における運用性を向上させた新型となる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 日本発世界標準、生活支援ロボット安全規格「ISO 13482」
生活の中に溶け込んでゆくロボット、その安全性を評価するための国際規格が「ISO 13482」です。日本ロボット産業の起死回生への第一歩になるかもしれません。 - ヒトとロボットの共生のカタチ――トヨタが目指した自立生活支援ロボ「HSR」
トヨタ自動車は「2013国際ロボット展」において、生活支援ロボット「HSR(Human Support Robot)」の実演デモを披露。手足の不自由な人や高齢者のために開発されたロボットで、家庭内における自立生活の支援や見守り、介護支援などを実現する。 - 自立生活をアシストする、トヨタが開発した折り畳み式アーム搭載ロボット「HSR」
トヨタ自動車は、手足の不自由な人のために、家庭内での自立生活をアシストする生活支援ロボット「HSR(Human Support Robot)」を開発。円筒型の小型・軽量ボディに、折り畳み式のアームを備えているのが特徴である。 - RT.ワークスの高齢者向け移動支援ロボットがISO 13482を取得
RT.ワークスの高齢者向けアシストカート(支援ロボット)「ロボットアシストウォーカー RT.1」がISO 13482認証を取得、販売が開始された。