マレーシアの生産拠点が次世代型生産体制で本格稼働:工場ニュース
コニカミノルタは、マレーシアの生産子会社「KONICA MINOLTA BUSINESS TECHNOLOGIES(MALAYSIA)」が本格稼働を開始したと発表した。次世代型の生産体制「デジタルマニュファクチュアリング」をコンセプトとし、主に複合機の消耗品を生産する。
コニカミノルタは2015年5月7日、マレーシアの生産子会社「KONICA MINOLTA BUSINESS TECHNOLOGIES(MALAYSIA)」(以下、KMMY)が本格稼働を開始したと発表した。次世代型の生産体制「デジタルマニュファクチュアリング」をコンセプトとし、主に複合機(MFP)の消耗品を生産する予定。
同社が考えるデジタルマニュファクチュアリングは、ICTと自動化技術を融合させ、生産プロセスの現状、モノの動き、管理情報などを自動で把握し、現状分析から経営指標まで、さまざまな視点で情報を活用し、効率的な生産拠点の経営を可能にするという。
今回KMMYでは、最先端のICTと生産プロセスの自動化技術を融合させ、QCD(品質・コスト・納期)を最適化し、人・場所・国・変動に依存しない柔軟な生産対応ができるモデルプラントとして革新を進めていく。
具体的には、精密機器の組み立て工程で生産ライン状態を自動で管理・状況把握し、適切な生産条件に調整・維持する仕組み、ICTを通じてモノの動きを把握し、数値化することで経営指標として活用する仕組み、生産情報のリアルタイム管理を通じて損益状況などの経営指標の「見える化」を行う仕組み、マレーシアと他の拠点とのネットワーク共有により、バーチャル環境下でのシミュレーション・技術検討を可能にする仕組みという、4つの仕組みを段階的に導入する。
さらに、今後同社では、KMMYが導入するこれらの仕組みをシステムパッケージ化し、製造業向けの改革支援サービスとして提案したいとしている。
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