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燃料電池車「ミライ」で“バック・トゥ・ザ・フューチャー”が現実に!今井優杏のエコカー☆進化論(18)(1/4 ページ)

燃料電池車「ミライ」の燃料は水素。この水素は、今までイラナイものだった下水汚泥からも作ることができる。でも、イラナイものでクルマが走るって、“バック・トゥ・ザ・フューチャー”の「デロリアン」と同じでは?

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 トヨタ自動車の燃料電池車「MIRAI(ミライ)」の試乗会に赴いたとき、開発主査 田中義和氏はちょっとだけドヤ顔でおっしゃいました。

「イマイさん、ところで“バック・トゥ・ザ・フューチャー”という映画をご覧になったことはありますか?」

 はいはい、もちろんです。


燃料電池車「ミライ」の開発主査 田中義和氏
燃料電池車「ミライ」の開発主査 田中義和氏

 バック・トゥ・ザ・フューチャーは1985年に公開されたSFコメディ映画。製作総指揮のスティーブン・スピルバーグ氏と監督のロバート・ゼメキス氏による大ヒット作品であることを、多分ある年代よりも上の方であればほとんどの方がご存じでしょう。

 劇中、マイケル・J・フォックス氏が扮するマーティーと、クリストファー・ロイド氏が扮する科学者のドクは、かの名車『デロリアン』を改造してタイムマシンを開発します。そのタイムマシンを巡ってのドタバタ・タイムスリップ活劇が全3作に渡って繰り広げられるのですけれども、うん、どれも本当に面白かったですよね。

 このデロリアンの基本的な燃料はプルトニウムでしたが、パート1の最後で科学者ドクは、ある面白いモノを燃料代わりに謎の装置に放り込んで、未来へのタイムトラベルを果たしました。

「そのデロリアンが到着した未来が、まさに今年、2015年なんですよ」

 !!

※写真はイメージです
※写真はイメージです

 このタイミングで水素を燃料に走るクルマが出てきたことに、何となくアカシックレコード的な、曼荼羅的な意味合いを求めるのはちょっとロマンチスト過ぎるかもしれません。いやでもしかし、偶然(少なくとも主査は偶然ですと仰ってましたが)とはいえ何てドラマチックな流れ!

 なぜならば、ミライの燃料となる水素は、ドクがデロリアンの燃料代わりに選んだ生ゴミからも生成されるからです。そして、既にある地域では、ゴミから水素を取り出す試みも始まっています。

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