センサー事業を拡大するタイコ エレクトロニクス、モジュール化にも取り組む:人とくるまのテクノロジー展2015
タイコ エレクトロニクス ジャパンは、「人とくるまのテクノロジー展2015」において、商品ラインアップを拡充したセンサー製品群を展示した。
タイコ エレクトロニクス ジャパンは、「人とくるまのテクノロジー展2015」(2015年5月20〜22日、パシフィコ横浜)において、商品ラインアップを拡充したセンサー製品群を展示した。
同社が所属するTE Connectivityグループは、2014年にセンサーを手掛ける2社を買収している。圧力、温度、湿度などのセンサーを手掛けるMeasurement Specialtiesと、水素センサーなどを手掛けるAST(American Sensor Technologies)だ。
これまでTE Connectivityのセンサー製品は、アクセルやブレーキ向けの非接触のポジションセンサーなどにとどまっていたが、2社の買収で一気に商品ラインアップが拡充する。これを機にタイコ エレクトロニクス ジャパンは、これまで欧州や米国を中心に展開していた両社の製品の拡販を含めてセンサー事業の強化に乗り出している。「高い実績を持つ車載コネクタをてこに、センサーも積極的に提案していく」(同社の説明員)という。
展示では、個別のセンサー素子の他、グローバルシェア20%というガラス曇り検知センサーや、エンジン向けに採用実績のある温度/湿度/圧力といった各種センサー素子をモジュール化した製品を、車載コネクタなどとともに車両の模型を使って展示していた。
またモジュール化では、TE Connectivityが展開してきた非接触のポジションセンサーに、Measurement Specialtiesの温度/圧力センサーを組み合わせた製品をトランスミッション向けに開発中だという。
センサー製品の他、高解像の車載カメラの映像データを伝送する用途に用いる同軸コネクタの次世代品についてもアピールしていた。車車間通信にも耐え得るノイズ対策を施すとともに、手作業でコネクタを組み立てる必要のある現行品に対して全自動での製造に対応したという。2016年上期に出荷を始める予定だ。
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