「ボスキャラの倒し方」に学ぶ問題解決の手順:RPGで理解する生産管理(4)(1/5 ページ)
製造業にとって重要な要素である「生産管理」ですが、なかなか初心者には理解するのが難しい……。そんな生産管理初心者に向け、RPG(ロールプレイングゲーム)になぞらえて分かりやすく生産管理を解説する本連載ですが、第4回となる今回は、「問題」「原因」「課題」の違いをおさえた上で、MECE(ミーシー)やロジックツリーなどのフレームワークを使った問題解決の取り組み方をご紹介します。
「生産管理」の基礎を分かりやすく解説するために「RPG(ロールプレイングゲーム)」になぞらえて解説している本連載「RPGで理解する生産管理」では、生産管理の初心者を対象に、多くの人が子どもの頃に夢中で遊んだであろうRPG(ロールプレイングゲーム)になぞらえて、生産管理を解説していきます。
前回の「敵キャラ遭遇確率と不具合発生確率 」では、生産管理における品質管理の部分にフォーカスし、不具合の発生確率を考えた上で、不具合の発生をどのように管理していけばよいかについて解説しました。
今回は生産管理の分野の中でも、現場で日々行われている「問題解決」への取り組み方について紹介します。企業の差別化の要因にもなり得る非常に重要なポイントである「問題解決」ですが、しかし適切に問題を把握して、根本的な原因を追求し、その原因を取り除く対策をしなければ、場当たり的な対応にしかならず、いっこうに業績は良くなりません。今回は「RPGから見える生産管理の本質」をテーマとして、まず「問題」「原因」「課題」の違いをおさえた上で、「問題解決」の考え方として有効なMECEやロジックツリーなどのフレームワークについて紹介します。
「問題」「原因」「課題」の違いを定義しよう
RPGをプレイしていると、さまざまな問題が生じます。通常RPGでは、世の中が悪の化身に襲われるところからスタートします。外に出ればモンスターがいるという状況であり、ここで既に一番大きな「問題」が生じています。しかし、モンスターと戦おうにも「武器がない」としたら、これも小さいですが「問題」です。では武器を買うために武器屋に入るも、高い武器を買えるだけのお金がない……これもまた小さな「問題」です。このように、RPGというのは1つずつ「問題」を解決していかなくてはならないゲームともいえるかもしれません。
しかし、この「問題」という言葉、なにげなく日常で使っていますが、ビジネスにおいて使われる「問題」や「課題」という言葉の定義を意識したことはあるでしょうか。まずこの「問題」や「課題」の定義について見ていきたいと思います。
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