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新型「ステップワゴン」の直噴ターボ、「ハイブリッドより力強い走り」エコカー技術(3/3 ページ)

ホンダが発表した、5ナンバーミニバン「ステップワゴン」の新モデルは、同社初となる排気量1.5l(リットル)の直噴ターボガソリンエンジン「VTEC TURBO」も特徴の1つ。これにより、「競合他社のハイブリッドミニバンと比べて、はるかに力強い走りを実現できた」(ホンダ)という。

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「VTEC TURBO」を構成する技術

 排気量1.5lのVTEC TURBOを実現する上で、さまざまな技術が導入されている。まずは、燃焼室内の温度を下げてノッキングを起こりにくくし、燃焼の安定化を図る直噴システムだ。これによって2000rpm前後の低回転域でも、大きなトルクを安定して出しやすくなる。


直噴システムのイメージ図(左)と吸排気デュアルVTCの構造(右)(クリックで拡大) 出典:ホンダ

 次は、吸排気デュアルVTC(バルブタイミングコントロール)によるバルブオーバーラップ制御である。従来、吸気側だけだったVTCを排気側にも採用した。VTCが両側にあることで、バルブのオーバーラップ量を拡大できるので、ポンピングロスの低減と燃費の向上が可能になる。

エンジンの回転数/負荷によるオーバーラップ量の制御イメージ
エンジンの回転数/負荷によるオーバーラップ量の制御イメージ(クリックで拡大) 出典:ホンダ
電動ウェイストゲート付きターボチャージャーの構造
電動ウェイストゲート付きターボチャージャーの構造(クリックで拡大) 出典:ホンダ

 三菱重工業製のターボチャージャーは、タービンの回転部分が小さく、エンジン回転の変化に対する応答性で優れる小径タービンを採用した。エンジンが低回転で、過給のための排気流量が少ない状況でも、タービンを駆動させられる。また、ターボの過給圧を任意に設定できるように、排気管の圧力を逃がすウェイストゲートを電動制御化し、過給時の排気ロスを低減。燃費向上につなげている。

 これらの他、気筒内で燃焼を安定かつ高い熱効率で行えるように、強い吸気のタンブル流(渦流)を発生させられる吸気ポートと、タンブル流をピストン圧縮上死点付近でも保持できる特殊形状のタンブル保持ピストンを採用している。

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