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「ハンバーガー」が設計の「禁じ手」?甚さんの「サクッと! 設計審査ドリル」(12)(2/4 ページ)

いよいよ最終回。共締め、つまりエリカちゃんの言っていた「ハンバーガー」状態がダメな理由とは?

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設計審査、といえば……

 ISO9001では必須であるはずの設計審査ですが、かつて当事務所のクライアント企業で、設計審査を実行している企業は皆無でした。なぜ、自信を持って「皆無」と言えたかというと、設計審査の議事録には「承認」の印しかなかったからです。承認しかない審査ってあるのでしょうか? つまり、「却下」の印がなかったのです。却下がないので「再審査」がない、「技術説明会」というわけです。つまり再審査がないので、緊張感もなかったのです。

 設計審査とは以下に示すフローと準備が必要なはずです。


表1 設計審査へのフローとその準備

 表1より、少なくとも、設計書、概略構想図、FMEA、設計審査、審査項目、設計検証、設計検討、設計改善の単語は理解しましょう。

 特に、“手抜きの企業”には、設計改善が必須です。設計プロセスを基本形に改善します。ただし、設計改革はいけません。職人の世界における改革は、リスクの方が大きくなります。改革ではなく、改善を重ねて行くことが重要です。これは、設計コンサルタントの常道です。

良真

いやあ、もう何度も言うけど、僕も頑張ってるんですって。一応「設計審査」はやる決まりになったけど、「忙しい!」「メンドクサイ!」って、審査の予定をもみ消されたりすることもあるし……。


エリ怒

「設計審査」……と一応呼ばれている会議だと緊張感がないから、部課長まで寝ていますね。たまに起きていると、持ち込んだPCで内職。起きているかと思えば、重箱の隅を突くような批判ばかりになって、まるで「イジメの会」になっていますよね。


良泣

うーん、いちいち、その通り……。しょせん、ISOのための「設計審査もどき」ですから(エリカちゃんが、こんな会社を辞めたくなる理由は僕も分かってるんだ……トホホ)。


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