電動パワステの累計生産台数で1億台を突破、1988年の世界初開発から27年越し:エコカー技術
ジェイテクトは、同社が1988年に世界で初めて開発/量産した電動パワーステアリング(EPS)について、2015年4月に累計生産台数が1億台を突破したと発表した。
ジェイテクトは2015年4月17日、同社が1988年に世界で初めて開発/量産した電動パワーステアリング(EPS)について、同年4月に累計生産台数が1億台を突破したと発表した。
同社が1988年に開発した電動パワーステアリングは、スズキの軽自動車「セルボ」の3代目モデルに採用された。当時のパワーステアリングはエンジンを動力源とする油圧式が主流だったが、エンジンルームに空きスペースの少ない軽自動車にパワーステアリングを搭載できるように開発したのが、コラムアシスト式EPS(C-EPS)だった。
その後1998年にピニオンアシスト式(P-EPS)、2003年にラックドライブアシスト式(RD-EPS)、2011年にデュアルピニオンアシスト式(DP-EPS)とラインアップを拡大。2016年からは、大型車両向けのラックパラレルアシスト式(RP-EPS)を投入する予定だ。ラックパラレルアシスト式の投入によって、「小型車向けから大型車向けまでフルバリエーションの電動パワーステアリングをそろえるオンリーワンメーカーになった」(同社)という。
生産体制もグローバルに広げており、1999年から欧州、2001年から北米、2007年から中国、2008年からタイ、2010年からインド、2014年から南米で電動パワーステアリングを量産している。世界10カ国で生産拠点数は14カ所となっている。2015年中にはメキシコでも生産を開始する方針である。
現在、ジェイテクトの電動パワーステアリングを採用する自動車メーカーは15社を超え、世界シェアは30%超に達するという。
電動パワーステアリングは、油圧式に比べエンジンに負荷を掛けないことから、燃費向上の効果が得られることでも知られている。同社は、「1億台の電動パワーステアリングにより、現在までに累計80万トン以上のCO2に貢献した」と試算している。
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