シリコーン事業で海外生産能力および開発体制を強化、需要拡大に対応:工場ニュース
信越化学工業は、タイ工場の生産能力増強と、米国ニュージャージー州へのテクニカルセンター新設を発表した。主力事業の1つであるシリコーン事業において、海外生産および開発体制を強化する狙い。
信越化学工業は2015年3月12日、タイ工場の生産能力を増強し、同時に米国ニュージャージー州にテクニカルセンターを新設すると発表した。主力事業の1つであるシリコーン事業において、海外生産および開発体制を強化する狙い。
同社のシリコーン事業は、国内で50%を超えるシェアを持つ。海外では、アジア、米国、欧州に生産拠点を持つが、特に米国および新興国では、今後もシリコーンの需要拡大が期待されるという。
今回工場を増設するタイでは、2001年にGeneral Electric Companyとの合弁会社「Asia Silicones Monomer」を設立し、シリコーンモノマーの生産を開始。2013年には完全子会社化し、さらに隣接地で最終製品のシリコーンポリマーの生産も開始した。
シリコーンモノマーの生産能力は、今回の増設により、現在の年産7万tから10万5000tへ、シリコーンポリマーは年産5万4000tから7万4000tへ増加するという。工事は2017年に完了予定で、投資金額は約200億円を見込む。
また米国では、現在テキサス州とオハイオ州の工場でシリコーンポリマーを生産。これらの生産拠点に加え、新規製品と用途開発のため、新たにテクニカルセンターをニュージャージー州に設置することを決定した。センターの事業は、日本国内のシリコーン電子材料技術研究所(群馬県安中市)と連携して取り組むとしている。
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