トヨタがモータースポーツ機能を本社に集約、外国人副社長と女性常務役員も選任:製造マネジメントニュース(1/2 ページ)
トヨタ自動車は2015年4月1日に実施する役員体制の変更や組織改正について発表した。グループ内で分散していたモータースポーツ関連の機能を本社に集約した他、初の外国人副社長と女性常務役員の選任も行った。
トヨタ自動車は2015年3月4日、同年4月1日に実施する役員体制の変更や組織改正について発表した。
今回の体制変更は、2013年4月に実施した「ビジネスユニットの設置」「地域本部の再編」といった枠組みを基本的に継承しながら、今後のさらなる持続的成長に向けて行うものだ。
ビジネスユニットや機能の執行責任者だった副社長を、より高い視点から会社全体を見て中長期視点での経営の意思決定と執行監督を行う役割に変更。替わって専務役員や常務役員が、ビジネスユニットや地域、機能の業務執行の責任を負い、現地現物で自ら判断し、迅速な意思決定を図れるようにする。
また、トヨタグループの人材の役員登用によるグループ会社との連携強化や、初の外国人副社長や初の女性常務役員(初の外国人女性役員でもある)の選任によるダイバーシティの促進も行う。
外国人として初めて副社長に就任するのは現専務役員のDidier Leroy氏。欧州本部の本部長を務めているが、副社長就任と同時に、日本や米国、欧州など先進国をカバーする第1トヨタのPresidentを担当する。初の女性常務役員になるJulie Hamp氏は、現在のトヨタ モーター ノース アメリカのGroup Vice Presidentから、トヨタ本社の渉外・広報本部の副本部長とチーフコミュニケーションオフィサーに就任する。
モータースポーツ機能を集約
組織改正で最も大きな変更があったのはモータースポーツ関連だ。従来は、トヨタ本社と子会社のトヨタモーターセールス&マーケティング(TMSM)、TMSM子会社のトヨタマーケティングジャパン(TMJ)に分散していたモータースポーツ関連の機能を、トヨタ本社内に新設するモータースポーツ本部傘下に集約する。
これによってTMSMとTMJのモータースポーツ機能がトヨタ本社に統合されることになる。TMSMに所属する約150人、TMJのモータースポーツ機能に携わる約25人が異動する。これらの業務移管は2015年4月1日に開始し、同年7月1日に完了する予定。併せて、TMSMの子会社であるTMJ、デルフィス、アムラックストヨタ、トヨタオートモールクリエイトは、トヨタ本社の100%子会社になる。
モータースポーツ本部には、技術直轄だったモータースポーツユニット開発部も移管される。さらに、技術開発本部 実験領域の商品監査室の一部を切り出し、新設の凄腕技能養成部とする。
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