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“音”を“ワイン”に持ち替えて、ケンウッド出身者がワインセラーに懸ける夢小型ワインセラー市場を開拓(2/3 ページ)

多くのモノづくりベンチャーは「自分が欲しいモノ、好きなモノを作る」ということで新たな製品を生み出し、市場を切り開いてきた。しかし、マーケティングによって市場の存在を明確にした上でそこに挑戦して成功したモノづくりベンチャーがある。国内で小型ワインセラー市場を切り開いたデバイスタイルホールディングスだ。

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ワインセラー市場が一気に8倍に

 そこで、創業後1年間を製品開発とマーケティング活動に費やし、2003年に満を持して発売したのが、ワインのエントリー層を意識したワインセラー「WA-6」だ。WA-6は、外形サイズが幅260×高さ435×奥行き514mmのコンパクトボディに6本のワインを収納可能。ぺルチェ素子を使った冷却方式の採用によりコンプレッサーがない。そのため、振動によりワインを劣化させることなく冷却できる。また、背面に電力を中継して出力するコンセントの接続口を用意しているため、リレー方式で複数台を接続しての利用が可能だ。価格は3万円前後で、従来の業務用クラスの製品が安いものでも30万円以上だったのに対し、大幅に安い値段で製品投入を行った。

 これらの「家庭用」「コンパクト」「リーズナブル」というニーズを満たした結果、WA-6は販売を大きく伸ばし、国内における小型ワインセラー市場の確立に大きな貢献を果たした。「WA-6は当初エントリー層を意識していたが、徐々に買い足していけるような構成が受け、マニア層の人々からも広く支持を得られた。あるデータ会社の統計によると、WA-6を発売した2003年から2004年頃はワインセラー市場が前年比800%以上という状況が生まれたほどだ」(宇賀氏)という。

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デバイスタイルのワインセラー「WA-6」。2003年発売で現在も販売を続けているという(クリックで拡大)

新たに設置面積最小の製品を発売

 その後、12本タイプの「WB-12」やプレミアム製品としての1本収納タイプ「WA-1」など個性的な製品を用意し順調に成長を続けてきたデバイスタイルホールディングスだが、新たな戦略製品として投入するのが2015年3月3日に発表した、業界最小クラスの設置面積のコンパクトワインセラー「CD-7」となる。

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デバイスタイルホールディングス 代表取締役社長を務める宇賀直哉氏

 「ワインの消費量は1998年をピークにしばらく停滞していた時期があったが2009年以降は再び成長。2012年以降は再びワインブームが来たとされ、実際に2012年にはワイン消費量は30万キロリットルを突破した。一方でワインセラー市場は頭打ちの状況になっており、ここにギャップが生まれていると考えた。そこで、最も要望として多い“置き場所”の問題解決に取り組んだ」と宇賀氏は語る。

 CD-7は設置幅150mmで設置面積は、業界最小クラスの0.079m2を実現。わずかなすき間スペースでも設置可能としている。ワインセラーは吸気も排気も背面にあることが多いが、CD-7は排気口を本体前面に設置したことにより、背面を壁際2cmまで寄せて設置できるという。「ワインセラーの購入者に聞くととにかく置き場所に苦労していることが分かる。また高さよりも設置面積を強く意識しているということも分かった。そこで設置面積を小さくすることに全力投球した」(宇賀氏)。

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業界最小クラスの設置面積を実現した「CD-7」(クリックで拡大)

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