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航空機の設計者からフリーランスへ転身した3Dモデラーが大切にしていることデジタルモノづくり人物探訪(1)(3/3 ページ)

3Dモデリングツールや3Dプリンタを活用し、モノづくり業界で活躍するエンジニアやクリエーターにスポットを当てる本企画。今回は、神奈川県・鎌倉市でフリーランスとして活躍するハードウェアエンジニア/3Dモデラーの仙頭邦章氏を紹介する。

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3Dモデラボコンテストで「Stratasys/MakerBot賞」を受賞!!

――「3Dモデラボ コンテスト 〜2014秋〜」で「Stratasys/MakerBot賞」を受賞した感想は? 手応えや受賞作品のコンセプトなどあれば教えてほしい。

仙頭氏 実は、始めからStratasys/MakerBot賞を狙っていた。任意ながらデザインにストラタシスもしくはMakerBotのロゴを取り込むことが推奨されていたので、MakerBotのロゴをベースとしたデザインを検討することにした。

 モデリングツールは普段から「Autodesk Fusion 360」を利用している。フリーランスになった際、ハイエンドのCADの導入も検討したがコスト面と総合的な使い勝手からAutodesk Fusion 360を選択した。ハイエンドのCADに勝るとも劣らない機能とクラウド上でのデータ管理などは、フリーランスの私にぴったりだと思っている。


スマホにもストラップ2
画像9 「3Dモデラボ コンテスト 〜2014秋〜」で「Stratasys/MakerBot賞」を受賞した作品「スマホにもストラップ2

――で、生まれたのが受賞作品の「スマホにもストラップ2」というわけだが、なぜストラップにしたのか?

仙頭氏 作品の詳細ページにも記載したが、もともとスマホを直接触った際の質感が好きだったので、スマホ自体のデザインや質感を壊さないストラップを作ってみようと検討を始めた。

 ただ単にロゴをストラップの形状に組み込むのでは面白くないと考え、ロゴ自体にストラップホールの機能を持たせることにした。作品名に「2」とあるように最初にデザインしたバージョンだとサポート材が思っていた以上に除去しづらかった。そこで、サポート材がなくてもきれいに出せるよう、橋渡しを短くし、フィレットをやめてテーパ(傾き)を付けることにした。

――狙い通り、審査員からもロゴの形状がそのまま機能として成立している点が高く評価され、Stratasys/MakerBot賞を見事受賞したわけだが、副賞の3Dプリンタ「MakerBot Replicator Mini」の使い道は?

仙頭氏 これまで自分専用の3Dプリンタを所有していなかったので、ファブラボ鎌倉にある「AFINIA H-Series 3D Printer」を使わせてもらっていた。今度から自分のデスクで気軽に出せるようになって助かる。

Stratasys/MakerBot賞
画像10 Stratasys/MakerBot賞の副賞である「MakerBot Replicator Mini」

 基本的にPC上の3Dモデルデータでしかデザインを確認できなかったが、3Dプリンタのおかげで、お客さまにデータを納品する前に、実際に出力してみて立体物として確認できるようになった。手戻りの軽減や品質の向上に役立つので、自分のすぐ近くに3Dプリンタが置けて非常にうれしい。MakerBot Replicator Miniはカメラを内蔵しているので、PCやスマホがあれば造形の経過が離れた場所からでも確認できるし、使い勝手も良さそうなので、これから仕事でバリバリ使っていきたい。

仙頭氏が3Dプリンタで出力した造形サンプル
画像11 仙頭氏が3Dプリンタで出力した造形サンプル

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