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ARM「mbed OS」とは何か?その詳細と動向mbed OS(3/4 ページ)

ARMが発表したIoT向けOS「mbed OS」はそれを支えるプラットフォームとともに開発が続けられており、2015年10月のリリースを目指している。これまで発表された情報を基に、mbed OSの詳細と現在の動向についてお伝えする。

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 さて、このSensinode Oyの提供しているNanoService群とmbed OSの関係であるが

  • NanoStack + NanoService + NanoRouter → mbed OS
  • NanoServer Platform → mbed Device Server

 と理解すればよい。

 もう一度Photo06に戻ると、本来のNanoStackは6LoWPANの上にCoAPが搭載されているだけで、HTTPとかIPv4/v6は本来NanoRouter側の機能である。ただmbedもいろいろあるわけで(Photo10)、Flash/SRAMにゆとりのある製品とか、要件的に6LoWPANではなくIPv4/v6でつなぎたいというケースであれば、いちいちルータを介さずにmbedから直接IPv4/v6を出力した方が効率的である。

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(Photo06)
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(Photo10) ARM TechCon 2014会場で展示されたmbed対応プラットフォーム各種

 加えて、CoAP以外にMQTT(MQ Telemetry Transport)とかLWM2M(LightWeight M2M)などのサポートも追加されている。これらは本来のNanoServiceにはサポートされていない気がするのだが、いずれも軽オーバーヘッドの通信プロトコルであり、既に実装されている例もある。これらも統合することで、幅広いプロトコルに対応できるように、ということだと思われる。

 対応するmbed Device Serverの方も、これにあわせて機能を充実させる必要がある。Photo11も再掲になるが、アプリケーションプロトコルと、加えてDTLS/TLSといったSecurity Protocolもサポートが追加されているのが分かる。LWM2Mはエンドでバイス同士の通信に使われるが、HTTPやMQTTはエンドでバイス/サーバ間に使われるので、これもInterfaceにサポートを追加する必要があるのは間違いない。その上位に関しては、現時点では明確な情報が公開されていないが、恐らくSensinodeの提供していたものよりも強化されていることは間違いない。

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(Photo11) アプリケーションプロトコルとしてHTTPとMQTTが加わっているのが、mbed Device ServerとNano Service Platformとの違い

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