IoTが2030年までに世界で生み出す市場規模は14兆ドル、日本では1兆ドルに:組み込み開発ニュース(1/2 ページ)
アクセンチュアは、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)に関する最新調査を発表。IoTの世界市場規模は2030年までの累積で14兆2000億米ドル(約1677兆円)に拡大する可能性があるという。その一方で、政府や企業が新たなデジタル技術を活用するための十分な対策を講じていないと、IoTの潜在的な利益を喪失する恐れがあると指摘した。
アクセンチュアは2015年1月21日(欧州時間)、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)の最新調査「Winning with the Industrial Internet of Things」を発表した。同調査によると、IoTの世界市場規模は2030年までの累積で14兆2000億米ドル(約1677兆円)に拡大する可能性があるという。その一方で、政府や企業が新たなデジタル技術を活用するための十分な対策を講じていないと、IoTの潜在的な利益を喪失する恐れがあると指摘した。
IoTは、PCやスマートフォンと同様に、インターネットに接続する機能を持ったさまざまな“モノ”を指す。アクセンチュアは、IoTが知能的につながることで新たなデジタルサービスやビジネスモデルが可能になり、特に成熟市場の経済に大きな成長をもたらす期待があるとしている。
米国では、IoTへの資本投資とそれに伴う生産性の向上により、2030年までのGDP(国内総生産)の累積値が6兆1000億米ドル増加する見通し。もしIoTの技術に対する投資を50%増やしてIoTを実現させるためのスキルやブロードバンドネットワークなどを強化した場合、2030年までの米国のGDPの累積値の増加は7兆1000米ドルになり、2030年時点のGDPを2.3%押し上げるという。
日本では、IoTによって2030年までに得られるGDPの累積値が9600億米ドル増加する見通し。IoTへの投資を50%増やした場合には、2030年までのGDPの累積値の増加は1兆1000億米ドルになり、2030年時点のGDPを1.8%押し上げる。
ドイツと英国も同様だ。IoTへの投資を50%増やすと、ドイツの2030年までのGDP累積値は7000億米ドル増加し、2030年時点のGDPを1.7%押し上げる効果を生み出す。英国では、IoTへの投資を50%増やすことで、2030年までのGDP累積値が5310億米ドル増加し、2030年時点のGDPを1.8%押し上げるという。
いわゆるBRICsの中では、中国がIoTによる利益を最も得られるようだ。IoTへの投資を50%増やすと、2030年までのGDP累積値は1兆8000億米ドルの増加になり、2030年時点のGDPを1.3%押し上げることになる。
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