中国市場向けファン・ポンプ用インバータをモデルチェンジ:FAニュース
富士電機は、中国市場向けファン・ポンプ用インバータ「FRENIC-VP」をモデルチェンジし、新たに空調設備の最適制御を可能にする演算機能「カスタマイズロジック」を標準搭載した。
富士電機は2014年12月25日、中国市場向けファン・ポンプ用インバータ「FRENIC-VP」をモデルチェンジしたと発表した。現地メーカーや欧州メーカーに対する競争力向上が狙いで、販売は2015年1月12日から。
空調設備では従来、循環する冷却水の流量・圧力・温度に応じて、冷却塔ファン、冷却水ポンプなどの運転を制御することが求められてきた。今回同社では、FRENIC-VPに高度な演算機能「カスタマイズロジック」を新たに標準搭載することで、空調設備の最適制御を可能にした。冷却水ポンプ設備での10日間の実測データでは、従来製品と比べて約45%電力消費量を削減できたという。
またオプションとして、「現在値」「設定値」「消費電力」などの情報を表示できる通信式のタッチパネルも用意した。インバータ本体から離れた場所でも、空調設備の運転状況を手元で確認し、制御できる。さらに、同社がグローバル展開する汎用インバータとは、主要部品を共通化するなど、コストダウンを可能にした。
ラインアップは20機種で、適用モータ容量は3.7kW〜315kW、いずれも3相400Vとなる。同社では、中国向け戦略機種として、空調設備、ファン・ポンプメーカーなどに展開していくという。
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