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MRJにも使われているジュラルミンだが、鋼材に匹敵する強度だと?甚さんの「サクッと! 設計審査ドリル」(3)(2/3 ページ)

通勤通学中にも取り組める、各企業における設計審査の定型質問に基づいた問題集。今回は、問題3を解説しながら、設計審査で使える資料を紹介します。

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鋼材とジュラルミンの物性を確認しよう

甚

いよいよここからが核心だぜぃ。この鋼材のデータを(図2)を見てみなっ! 学者には関係ねぇかもしんねぇけど、俺たち職人が飯を食っていくために、なくてはならねぇ“職人のための”データだっ!



図2 職人用! 鋼材(金属材料)の利用ランキングで1位の「SUS304」と2位の「S45C」の切削用材料特性 出典:ついてきなぁ!材料選択の『目利き力』で設計力アップ(日刊工業新聞社刊) ※すべてのデータは参考値であり、確認が必要である。
良

うんわぁ〜〜ツ! CAE使うときに役に立ちそうなデータばっかですね。しかも、研究職用に偏っていなくて、まさに職人用ですね。鋼材のデータは、押さえたぞ。


エリ怒

これが設計データというものですか! おかげで酔いが覚めました。うおーい、すみませぇ〜〜ん、コラッ! 店員ー! 店員ー! どぶろくの冷やをおかわり〜〜てんだぁっ!


良

全然覚めてないね。


甚

そんじゃ、アルミ材のA5052と、A2017(ジュラルミン材)の設計データはこれだ(図3)。見やがれっ! 大きな違いがあるのは、どこだ? あん?



図3 一般アルミ材とA2017(ジュラルミン)の材料特性出典:ついてきなぁ!材料選択の『目利き力』で設計力アップ(日刊工業新聞社刊) ※すべてのデータは参考値であり、確認が必要である。
良

「引張り強さ」の値はA5052より高いといってもSUS304やS45Cには及ばないし、「疲れ強さ」はA5052よりちょっぴり高いくらい。これじゃ、「鋼材に匹敵する」とは言えないですよね。


 そもそもアルミと鋼材とでは、応力-ひずみ曲線の推移も異なります。「もっと高めろコスト意識! これだけ覚えろ材料特性! 」で解説しました。

エリ怒

ひ弱だなぁ! まるで、国木田……さん、みてぇだなぁっ!


良泣

ねえ、呼び捨てしそうになったでしょ!(泣)


甚

一般的な材料専門書にだまされてはイカン! キチンと自分で理解して、データ整理することだ!


良真

早速、少しだけですが、まとめてみました(図4)。



図4 一般鋼材と各種ジュラルミンの引っ張り強さ比べ 出典:ついてきなぁ!材料選択の『目利き力』で設計力アップ」(日刊工業新聞社刊)※すべてのデータは参考値であり、確認が必要である。
甚

おぉ、さすがに富士山麓大学の院卒じゃねぇかい。こういう仕事は早いな。


エリ怒

ウィーッ。どぶろくウメェーッ!


良

エリカちゃん、今回はただの酔っ払いだな。


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